管理組合の寿命と配管保全の方針
多くの分譲マンションでは、住民が輪番制で役員となって管理組合を運営し、マンションの修繕管理を行なっています。 この管理組合による運営自体がいつまでもつのかが、最近、テレビの報道番組等でも取り上げられるほど深刻な問題となっています。 建物はお金をかければ、100年もたせることは可能ですが、修繕積立金の不足や、住民の高齢化等による理事のなり手不足など、いま、築年数の経ったマンションでは管理組合自体が存…
多くの分譲マンションでは、住民が輪番制で役員となって管理組合を運営し、マンションの修繕管理を行なっています。 この管理組合による運営自体がいつまでもつのかが、最近、テレビの報道番組等でも取り上げられるほど深刻な問題となっています。 建物はお金をかければ、100年もたせることは可能ですが、修繕積立金の不足や、住民の高齢化等による理事のなり手不足など、いま、築年数の経ったマンションでは管理組合自体が存…
一般的に、分譲マンションでは10数年に一度、大規模修繕工事を実施します。 大規模修繕で取り扱う工事は、外壁や屋上の防水加工、外階段の鉄部塗装、エレベーターやインターフォンの取替え、立体式駐車場の改修、ドアサッシ等の改修から建物の解体等になります。 工事が多岐にわたるため、専門家でなければわからないということで、管理組合では設計コンサルタントに大規模修繕工事全体の設計を依頼します。 大規模修繕の設計…
2019年12月9日に配管保全チャンネルを開設してから、途中、アップしていない時期もありましたが、その後、毎週、動画をアップするようになって丸4年が過ぎ、この12月で5年目に突入しました。 動画の本数は180本以上、総視聴時間は150万分を超え、マンションの配管の保全というとてもマニアックな領域で、多くの方にご覧いただき感謝しております。いつもご視聴ありがとうございます。 マンションの管理組合が主…
マンションの築年数が40年、50年と経過するにつれ、排水管の立管の劣化が進み、漏水が起こってきます。特に漏水箇所が多いのは、立管と専有部の横引き管との接続部です。 そこで、管理組合では対策として、排水管の立管の取替えを検討し始めます。配管保全センターでは、そのような排水管の立管の取替えを検討中の管理組合から、「漏水のたびに部分補修で対応してきたが、この際、一斉取替えをしようと思い、各社から見積もり…
現在、敷地内の受水槽や、屋上の高架水槽から給水する貯水槽方式をやめて、水道局の本管から直接給水する直結給水方式に変更するマンションがどんどん増えています。 経済性や衛生面、地震対策といったことを考慮すると、実は直結給水方式にしたほうが優位性が高くなることが主な理由ですね。 直結給水方式にする際に、6階や10階といった階数のマンションでは、増圧ポンプを設置しなければいけませんが、3階や地域によっては…
今回のタイトルの中に、「見積依頼書」という聞きなれない言葉がありますが、マンションの修繕や配管工事を行う際に、施工会社に見積りの提出を依頼するための書類のことを指しています。 見積依頼書には工事の内容や、見積り期限などが記されています。 見積依頼書がないと、工事内容が具体的にわからないため、見積もりを作成する業者は、安全を見て、高めの見積りで提示するかもしれません。 また、工事範囲や使用する配管の…
マンションの排水管の素材として、これまでよく用いられてきたのは、鋳鉄管です。 鋳鉄管は鉄素材の配管で、肉厚で半永久的にもつと言われてきましたが、最近、築20年経過していない新しいマンションでも横主管といわれる場所にある鋳鉄管の劣化による漏水のご相談をよくお受けします。 横主管というのは、排水管の立管のことではなく、各階の排水が集まる1階の天井裏や地下にあるタテではなく横向きに配管された排水管です。…
ご覧になった方もたくさんいらっしゃると思いますが、最近、ニュース番組や情報番組で、「マンションの修繕積立金不足」が特集テーマとして取り上げられています。 「漏水がたびたび発生するようになり、配管の修繕費用も十分に確保できていないので、先行きを考えると途方に暮れてしまう」と不安を語る管理組合のケースなども紹介されていました。 マンション内で漏水しそうな配管は、全て取り替えていくのが理想ではありますが…
著者:配管保全センター㈱ 代表取締役 藤田崇大 高圧洗浄の頻度を下げてエルセの効果を確認 90世帯マンション ・築9年目にエルセを設置 ・1階共用部の排水管を点検(上の写真) ・設置前は堆積物が固着していました(左下の写真) ・エルセを設置してから年を追うごとに堆積物が剥離してきており、設置後14年経過してもきれいな状態を維持しています(右下の写真) ・配管の材質は塩ビ管 ・※エルセ設置後、1度も…
2023年の7月9日に「検討前に要チェック!! 内視鏡調査 費用と効果 給水・給湯管編」という投稿記事を公開しましたが、今回は、排水管に対しての内視鏡調査の費用と効果についてお話します。 マンションの管理組合の方から、「排水管の劣化度合いを知りたいので、内視鏡調査の見積もりをお願いします」とよくお問い合わせをいただきます。 給水・給湯管編の投稿記事でもお話しましたが、場合によっては、内視鏡調査は無…
配管保全チャンネルでは、「配管からの漏水リスクは共用部ではなく専有部のほうが圧倒的に高い」ということを何度もお伝えしてきております。 関東エリアの築25年以上のマンションでは、専有部の給水管がライニング鋼管、給湯管が銅管というケースがほとんどです。 これら専有部の給水・給湯管は管理組合主導で一斉に更新するのが理想的といえます。 とはいえ、現時点では、長期修繕計画に専有部の配管の取替えを組み込んでい…
配管保全チャンネルでは、受水槽や高架水槽からの給水方式をやめて、直結給水方式に切り替える工事についての費用や、メリット・デメリット等について、何度も取り扱ってきました。 今回は、直結給水方式に切り替える工事費用の金額が変動する主な3つの要因について、お話します。 給水方式を切り替えようとされている分譲マンションや賃貸マンションさんには、とても参考になる情報かと思いますので、ぜひ、最後までご覧くださ…
配管保全チャンネルでは、「マンション内の配管で取替えの優先度が高いのは、実は共用部よりも専有部の配管です」と常日頃からお伝えしてきました。 昨今の流れとしても、令和3年にマンション標準管理規約の改正があり、これが追い風となって、管理組合主導により、修繕積立金を使って専有部の配管を取替えていくという方向性ができつつあります。 実際に、管理組合の中でも、住民に対して専有部配管の取替えの重要性をきちんと…
分譲マンションの区分所有者の方であれば、マンションの管理組合の総会の議案書を毎年、一度は目にすることと思います。 住まいの資産価値にも大きく影響する大事なことなので、しっかり読まれる方もいらっしゃると思いますが、文字も多いし読むのが面倒なので、ほぼほぼ読まずに、総会にも出席せず、議決権行使書か委任状を出して終わらせてしまってる方も多いのではないでしょうか。 自分たちの修繕積立金が、無駄遣いされずに…
いままで一般的に言われてきた分譲マンションの大規模修繕の実施サイクルは12年から15年程度でした。 それが最近では、外壁の塗料が改善されたり、法改正によりドローンを使った外壁調査が可能になったことなどで、大規模修繕の実施サイクルを18年以上といったように、もっと長く引き延ばせるのではないかと言われるようになりました。 とは言え、実施サイクルを長くしてしまうと、外壁のタイルの剥落リスクが高くなったり…
分譲マンションの区分所有者さんは個人でそれぞれ火災保険に加入していると思います。 では、火災保険ではどういったことがカバーされるのかご存知でしょうか? たとえば、自動車保険なら、どういう場合に保険適用されるか、なんとなくイメージできていると思います。 でも、火災保険では、火事だけでなく、漏水事故にも保険適用されること自体、ご存じない方もいらっしゃるのではないでしょうか。 現在、国内のマンションでは…
分譲マンションや一棟賃貸マンションでは水漏れがあった時の対策として、管理組合が一括して火災保険に入っています。 ここ最近、この火災保険は毎年のように値上げを続けており、来年もまた更なる値上げが予定されています。 そういった流れの中で、この8月、9月からは、値上げだけではなく、加入申請の際の引受条件を厳しくする動きが、大手損保会社の中から出てきています。 築30年以上のマンションは、特に影響を受ける…
今回のタイトルは、かなり刺激的なタイトルですが、最近、実際に専有部の漏水で何件も同じようなお問い合わせがありました。 これは、住民さんご自身が知っておかなければ、何百万円といわずとも、かなり高額な不当な出費を強いられることになりますので、きちんと注意喚起しておくべきと思い投稿記事にすることにしました。 もちろん、良心的な管理会社さんであれば、今回のような事例は起こり得ないと言えます。 ただ、今回、…
配管保全チャンネルでは、配管の保全に関して「優先順位を決めること」がとても大切ですとお伝えしてきました。 優先順位を決めていないと、本当に必要なことをしないで、それほど優先順位が高くないことばかりにお金を使い、限られた修繕積立金を大幅に減らしてしまうことになりかねません。 具体的には、漏水リスクは圧倒的に専有部のほうが高いのですが、管理会社の勧めで漏水リスクの低い共用部の取替えだけが優先的に行われ…
勉強部屋では、マンションの給排水設備に関する有益な情報をお伝えしておりますが、今回は、給排水設備ではなく、マンションの外壁に対して行う今話題のドローンによる赤外線外壁調査について、実用性と費用、業者を選択する際の注意点について、ドローンによる外壁調査会社とのインタビュー内容をお届けします。 東京や埼玉、大阪、兵庫といった都府県では、10年から12年程度でマンションの外壁を全面点検することが義務付け…