2023年2月10日
この記事のカテゴリー : 排水管の保全

排水管の立管まで、エルボー部分がいくつもあると、その分、それぞれのエルボー部分に負荷がかかります。
破損を恐れて、高圧洗浄の頻度を下げると、今度は汚物が固着して排水管が詰まってしまうことになるので、このあたりのコントロールが難しいですね。
仮に、専有部の排水管と立管を取替えるのに世帯あたり合計80万円必要だとすると、全て取替える場合は、100世帯であれば8千万円といった金額になりますね。
問題が発生した箇所だけ部分的に取替える場合は、例えば、問題が発生する確率が10%だとすれば、
8千万円×10%=800万円しかかからず、全て取り替えた場合と比較して7200万円の費用を削減できます。
仮に問題が発生する確率が50%であったとしても、
8千万円×50%=4000万円で4000万円の費用を削減でき、バリアフリー化や他の重要な大規模修繕費用に回すことが可能となります。
ということで、問題が発生する確率をいかに下げるかで、住民が支払う負担金額が大幅に変わるということがおわかりいただけたかと思います。
なお、専有部の排水管について、管理組合が修繕積立金で負担して取替えるのか、そうではなく各区分所有者それぞれの負担で取替えるのか、負担の仕方に違いがあるとしても、元をたどれば各住民が支払った金額なので、ここでは、住民の負担総額として算出しています。
延命装置の費用は、世帯あたり4万~10万円程度です。このコストで、排水管の各種問題の発生確率を大きく下げ、高圧洗浄費用の削減も図ることが出来れば、大きな費用対効果を期待できるといえるのではないでしょうか。
流動式セラミックス方式の延命装置については、これらの投稿記事を参考にしてください。
・築30年マンション 築60年までの配管修繕費用を6~8割削減する方法
・流動式セラミックス延命工法 『エミール』驚きの効果と実績
・排水管の詰まり対策 コスト5分の1以下に抑える工法とは? 大がかりな工事なし 工期もほぼ1日でOK
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