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マンションの配管の延命工法の費用と保証内容を比較してみました

2020年2月5日
この記事のカテゴリー : 延命工法

著者:配管保全センター㈱ 代表取締役 藤田崇大

給排水管の延命装置の費用と保証内容の比較

マンションの給水管、排水管の延命工法にはさまざまなものがありますが、分譲マンションの管理組合の理事さんや、賃貸オーナーさんが比較検討できるホームページサイトがあまりないことから、今回、費用と保証内容に注目して一覧を作成しました。

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掲載にあたっての各種条件

①掲載工法の種類
これまで配管保全のコンサルティングをするなかで、比較検討してきた工法を対象として記載しました。

②価格情報
主にインターネットや新聞広告等で公開されている情報です。ワンルーム、ファミリータイプ、世帯数、口径、築年数等で各工法とも大きく変わってくると思われます。あくまで相場観的な情報として参考にしてください。またライニング工事以外では工事費は含まれていません。

③保証内容
配管内の錆びによる腐食を防ぐ「防錆」についての保証内容です。防錆に関する保証がある場合は、給水管と排水管のどちらの保証で、返金保証か、あるいは効果保証かを記載しました。

レベル1:製品保証(効果保証はしていない)
レベル2:返金保証(防錆効果が確認できない場合は商品代金等を返金するというレベル1より踏み込んだ保証)
レベル3:効果保証(水漏れが発生したらその金額を補償するというレベル2より更に踏み込んだ保証)

補足

①~③は給水管か排水管のいずれか一方に対する工法です。これらは一般財団法人建築保全センターによる保全技術審査証明書を取得しています。保証期間は10年以上のところも増えてきています。ライニング工法については保証期間後に何らかの保全対策を行う必要があると思われます。ラスカット工法は物理的に錆びない工法なので、保証期間後もそれほど対策を必要としない場合もあるようです。

④エルセ工法は従来は返金保証をしていましたが、金融庁に認可されたエルセ保険ができてからは、保険でカバーする方向に切り替わっています。エルセ保険は「内部腐食による水漏れ事故が起きた際に、事故を起こした配管の交換費用、階下への賠償費用が保険適用される」という内容です。

⑤エミール工法はエルセ工法と類似した工法です。水の硬度の高いエリアでエコキュートメーカーが保証できないような故障に関する保証を代わりに行うといった効果保証を展開しています。

今後も、画期的な工法が開発されたり、既存の工法でも実績をもとに効果保証ができるようになる可能性もあります。新たな情報が入った場合や、記載内容に誤りがあった場合は、できるだけ速やかにこの表を更新していきます。

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動画:10分53秒

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