排水管関連

排水管の取替えいくらかかる? シンダーコンクリートに埋まっているケース

2021年10月23日
この記事のカテゴリー : 排水管関連

配管の更新を検討しているが、いったいいくらお金がかかるのか、正直なところよくわからないと思っている管理組合さんは、たくさんいらっしゃいますよね。

配管保全センターの勉強部屋の投稿記事では、そういった管理組合さん向けに、「いくらかかる?」シリーズということで、いろんなテーマで、費用の相場をお話しています。

今回は、床下で配管がシンダーコンクリートというものに埋まっていて、そのコンクリートをハツらなければ排水管を取替えられない場合にいくらかかるかというのがテーマです。取替え費用を抑えることが期待できる方法も、投稿記事内でお話していますので、是非最後までご覧ください。

シンダーコンクリートって何?

シンダーコンクリートという言葉をお聞きになって、ピンとこられた方は、配管の取替えでお悩みになってる方かもしれません。

日常生活では、まったくと言っていいほど耳にしないシンダーコンクリートという言葉ですが、築年数が古いマンションだと構造躯体であるスラブというコンクリートの上に、このシンダーコンクリートが敷き詰められていることがあります。

軽量コンクリートとも呼ばれており、床の高さを底上げするための調整等に使われていました。このシンダーコンクリートというのは、特に排水管の取替えを行うにあたっては、実は相当なやっかいものといえます。

画像①

シンダーコンクリートに埋まっていない場合

イラスト①をご覧ください。どのように、やっかいかをご理解いただくために、シンプルなイメージ図を作ってみました。

このイラストは、まず、シンダーコンクリートに排水管が埋まっていないケースです。

キッチンからの排水管はスラブの上を勾配を下につけながら配管され、共用部の排水管に接続されています。

この横引きの排水管はスラブの上に配管されているので、原則として専有部扱いになります。

横引き管を取替える場合は、多少床を剥がす必要がありますが、シンダーコンクリートに埋まっていないので、リフォーム時などに一緒に取替えようと思う方も多いと思います。

赤丸の立管と横引き管の接続部分は、詰まりや漏水を起こしやすい箇所ですが、この接続部分と立管は共用部扱いとなります。

接続部分も含めて立管を取替える際には、スラブをハツる必要はありますが、横引き管はスラブ上に露出しているので、立管の取替えも比較的、やりやすいと言えます。

イラスト①

シンダーコンクリートに埋まっている場合

一方で、イラスト②をご覧ください。

このイラストは、キッチンからの横引き管が、シンダーコンクリート内に埋められているケースです。横引き管がまるまる埋まっているか、立管の近くのほうだけ埋まっているかは、現場により異なりますが、立管との接続部はシンダーコンクリート内に埋まっているのがわかります。こういう状態でもシンダーコンクリート内の排水管は原則として、専有部扱いです。

イラスト②

シンダーコンクリートに埋まった横引き管を取替える場合の費用

横引き管を取替える場合は、図面通りに配管されていないことも多く、イラスト③のように、まず、どこに配管が埋められているのかを探りながら、シンダーコンクリートをハツっていきます。ハツるためには、当然、ハツる箇所の床を剥がす必要があります。

イラスト③

どこに配管が埋まっているのかわかれば、そのあとは取替えるべき横引き管を全て露出させるために、周辺の床をはがしながら、シンダーコンクリートを全てハツっていく必要があります。コンクリートを工具でハツる際の音は、すさまじいですし、通常は1日では終わらないため、工事費用はかなり高くなります。ハツらなくてはいけない面積と深さにもよりますが、1世帯につき40万円から多い場合には70万円、80万円とかかってきます。

既存の排水管を露出させるべくハツっていくのでなく、別のルートで排水管を配管する場合でも、立管近くのシンダーコンクリートはいずれにしろハツっていく必要があります。 なお、ユニットバスで、スラブ上に立管との接続部がある場合は、通常はユニットバスの真下の排水管はシンダーコンクリートには埋まっていませんが、状況によってはユニットバスの取り壊しを行う必要性が生じます。その場合、排水管の取替え費用は、更に高額になります。

在来工法の浴室の排水管の取替えも大変ですが、今回はスラブ上のシンダーコンクリートに埋まった横引き管の取替えがテーマですので、在来工法の浴室についてはまた別の機会にお話します。

シンダーコンクリート内に横引きの排水管が埋まっている場合は、おそらく鉄管系でなく樹脂系の配管が多いので、その場合は錆びの心配はないですが、樹脂管の場合は、高圧洗浄の際に洗浄コードが配管のエルボー部分をこすって配管が破損するリスクが高いと言えます。破損リスクを抑えるために、高圧洗浄の実施頻度を下げる手段もありますが、そうすると排水管が汚物で詰まるリスクが高まります。

そこで、高圧洗浄の頻度を下げたとしても、排水管に汚物が詰まりにくくなる効果が期待できる、配管の延命装置の導入を検討するのも、お勧めの手段といえます。 

立管だけを取替える場合の費用

次は排水管がシンダーコンクリートに埋まっているケースで、立管だけを取替えたいんだという場合です。イラスト②で、赤丸で示した接続部分ですが、立管を取替える際には、横引き管をある程度まで露出させて、この接続部分も取替える必要があります。

新たに取り換えた新しい立管の接続部と、横引き管を接続するには、横引き管を接続部に差し込む必要があるのですが、横引き管がそれほど、シンダーコンクリートに埋まっていなくても、専有部サイドから接続部に横引き管を差し込むために、少なくとも専有部の床をある程度、剥がす必要があります。

立管の接続部は、シンダーコンクリートに埋まっていますので、そこはハツる必要があり、そういった理由でシンダーコンクリートに配管が埋まっていないケースよりは費用は割高になります。 そういった理由でシンダーコンクリートに配管が埋まっていないケースよりは費用は割高になります。

イラスト②

配管保全センターの提携会社で工事を行う場合は、パイプシャフト内でなく部屋の中の壁の裏に排水管の立管が通っており、作業スペースも十分ある場合は、排水管の立管を取替えるのに、世帯あたり20万円程度の費用となります。5階建て程度であれば、立管1系統あたり1日の断水で、内装の復旧も含めると2日間で取り替えることが可能です。

ご参考までに、全世帯での工程を表①に示します。

例えば排水管の立管が全部で7系統あるとして、1日目は1号室系統の取替えで、2日目は1号室系統の内装復旧と、2号室系統の取替えと進めていきます。

全行程日数としては、系統数プラス1日で、7系統の場合は7プラス1で8日間が全行程の日数となりますね。

表①

パイプシャフト内にガスメーターや給湯器がぎっしり入っており、作業するためにそれらをいったん撤去する必要があったり、複数の横引き管と接続している集合管を利用している場合は、集合管自体の部品代だけで数万円かかるのと、ハツる面積も広くなるため、その分、費用が高くなります。

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