2022年7月15日
この記事のカテゴリー : 給排水設備の更新費用

📌 給湯管の更生工事について、最新の検討記事を公開しています。
👉 給湯管の更生工事は賢い選択か?(2025年3月)
⚠️ この記事の費用情報は2022年時点のものです。
その後の資材費・人件費の高騰により、更生工事・更新工事ともに費用は上昇しています。最新の概算費用はAI概算見積りでご確認ください。
築20年以上のマンションで、専有部の給水管がライニング鋼管で、給湯管が銅管の場合、経年劣化により配管の取替え、いわゆる更新工事が必要となってきます。
今までは、各区分所有者の責任で各自が、それぞれ保全することになっていましたが、これらの配管からの漏水が、全国各地で多発する中、管理組合主導で、配管の取替え工事を行なおうとしているところが多くなっています。
ただ、配管の取替え工事を実施しようとしても、修繕積立金が十分でなく、すぐには実施できないため、配管の取替えの代わりに、ライニング工事、いわゆる更生工事を検討される管理組合さんも、多いのではないでしょうか。
更生工事というのは、イラスト①のように配管内にできた錆びコブを研磨除去した後に、エポキシ樹脂を塗布することで配管内を再生する工法です。
イラスト①
こちらの配管保全センターにも、「長期修繕計画に載っているので更生工事を検討したいが、費用もかなりかかるらしい。実際のところどうなのだろう」といったお問い合わせを、毎日のようにいただいています。
今回の投稿記事では、マンション専有部の給水管・給湯管の更生工事を行うにあたっての注意点と費用相場について、お話しようと思います。
配管の保全を考えるなら、配管を全て新しくする更新工事がベストと言えますが、この更新工事と比較して、費用にどのくらい差があるのかについてもお話しますので、是非最後までご覧ください。
まず、給湯管の更生工事を行うにあたっての注意点です。
給水管の更生工事を請け負う業者は数多くあるのですが、給湯管はお湯を通すので耐熱性の要件レベルが高かったりと、給水管の更生工事と比較して特殊な要件があり、請け負うところは限られています。
配管保全センターで把握している限りでは、工事後の漏水に対する保証をしたうえで対応できる業者は、首都圏でも数社に絞られます。
では、次に、築何年くらいまでなら更生工事が実施可能なのか?築年数の目安についてお話します。
築年数が古くて、漏水が多発しているようなマンションでは、更生工事の実施を業者が、断ってくる場合があります。
表①
築30年未満であれば、どの更生工事業者でも請け負う可能性が高いです。
築30年以上、築40年未満だと、更生工事の実施中に漏水したり、配管が破損してしまうおそれがあり、対応する業者は首都圏であれば、3社程度に絞られます。なお、対応可能としている業者でも、配管の状況が悪ければ断る場合もあります。
築40年以上になると、配管の状況がよければ、請け負う場合もありますが、対応する業者はかなり限られてきます。これまでに一度、更生工事を実施していて、配管の状態がそれほど悪化していなければ、対応する業者は多少増えるでしょう。
それでは、更生工事を実施した場合の費用相場について、表②に整理しましたので見ていきましょう。(※以下の費用相場は2022年時点のものです。その後も資材費・人件費の高騰が続いており、更生工事・更新工事ともに費用は上昇しています)
前提として、更生工事については、20世帯以上としています。20世帯以下では、ボリュームメリットがないので割高になります。
ワンルーム、ファミリータイプといった部屋の広さで費用の差はあまりありません。
更生工事の費用は、給水管に対してでも、給湯管に対してでも、それぞれ世帯あたり安くて15万円程度。高いと40万円程度になります。給水・給湯管の両方を合わせると、30万円から80万円というのが世帯あたりの費用となります。この金額は施工業者により異なります。
また、保証期間が10年のところが多く、耐用年数的にはその倍の20年として、20年後には、もう一度更生工事を行うか、更新工事を行う必要があります。
これは見逃されがちですが、重要な注意点になりますのでお気をつけください。更生工事をしたから大丈夫ではなく、配管の保全は長期的視点で検討することが必要と考えます。
表②
配管を取替える更新工事の場合の費用相場も表②に示しました。
こちらは、世帯数の多い少ないには、それほど関係なく、ワンルームタイプ、ファミリータイプといった部屋の広さというか水回りの広さに費用が大きく影響します。
また、表②に記載した金額は見積もり額を安く提示できる業者に依頼した場合であり、業者によっては、これらの倍の金額になることがありますので、業者選びはとても大切です。
配管を取替える工事では、水回りの床や壁をはがして配管を取替えるため、工事後にはがした床や壁を復旧する内装復旧費用が必要となります。
表②では、AとBに分けて費用相場を記載していますが、まず、Aのケースでは、各区分所有者がそれぞれのタイミングで水回りの床や壁を剥がすリフォームと合わせて配管を取替える場合です。この場合、内装復旧については、リフォームの中で予定している内装復旧の工程で対応できますので、配管工事費用としては、内装復旧費用がほぼ不要となります。
ワンルームタイプの場合の給水・給湯管の配管取替費用は17万円からとなり、更生工事よりもかなり安く実施できる可能性があります。ファミリータイプの場合でも配管取替費用は30万円程度で、更生工事よりも安くなる可能性があります。
Bのケースでは、水回りのリフォームのタイミングではなく、組合主導で一括して配管の取替工事のみを行う場合です。この場合は、内装復旧費用が必要となりますが、ワンルームタイプの場合は25万円程度からで、更生工事よりも安くできる可能性があります。ファミリータイプの場合でも70万円程度からで、世帯数が少ない場合は、更生工事とほぼ変わらない費用となる可能性があります。
水回りの床をはがすリフォーム時に、配管も取替える更新工事も一緒にするようにすれば、いかに、組合全体で費用削減につながるかが、おわかりいただけたかと思います。
各世帯のリフォーム時に給水・給湯管の取替えも一緒に行うように、管理組合でリフォーム時のガイドラインを作成し、また、リフォーム時に補助金を出すといった取り決めをしておくとよいでしょう。
配管の保全に関しては、「現在お住まいのマンションにあとどれくらい住み続けたいか」が大きくかかわってきます。それによって、保全方法もそれに必要な費用も大きく違ってくるからです。
「このマンションは、いずれ取り壊すから、この先、20年以上は住まない可能性が高い」ということであれば、更生工事のほうが割安になる場合もあると思います。
「いやいや、まだこの先、何十年も住み続けるつもりだ」というのであれば、管理組合で最善・最適な配管保全のプランを長期的な視点で話し合うことが必要と考えます。
このような事情から、配管保全センターでは、更生工事と更新工事を検討されている組合さんには、ほとんどの場合、更新工事をお勧めしております。長時間の断水や仮住まいをせずとも配管の取替えができるプランもご提示可能です。
それでも、更生工事の見積もりも必要ということであれば、配管保全センターにお問合せいただければ、築年数が古いマンションでも対応可能な更生工事業者をご紹介しております。ご紹介した更生工事業者と直接やりとりしていただければと思います。
👉 給湯管の更生工事は賢い選択か?(2025年3月)
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📅 この記事は2026年4月に最新情報への追記を行いました。
