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埋設給水管からの漏水 補修事例と費用

2023年1月20日
この記事のカテゴリー : 給排水設備の更新費用

マンションのポンプ室内に設置されている給水ポンプから1階の各世帯の水道メーターまでの給水管は、土の中に埋設されていることが多いです。

その埋設された配管から漏水してしまうと、漏水箇所の特定だけでも大変です。

今回は、築年数が約30年のマンションの埋設管からの漏水事故の補修事例をお話します。

工期や費用についてもお話しますので、ぜひ最後までご覧ください。

動画

 

補修前の埋設された給水管のレイアウトイメージ

まず、今回のマンションで、ポンプ室内の給水ポンプから1階の各世帯の水道メーターが入ったパイプシャフトまで、どのように配管されているかをイラスト①に示しました。

ポンプ室内の給水管は露出しています。ポンプ室から先、1階の各世帯のパイプシャフトまでは埋設されています。

イラスト①

画像①は、埋設された給水管の漏水により、廊下から水が浸みだしている様子です。

画像①

ポンプ室にも漏水した水が流れ込んできている様子をご覧ください。⇒動画

場所は画像②に示しています。

画像②

補修後の給水管のレイアウトイメージ

このような場合、どこから漏水しているかもわからないので、配管自体を取替える必要があります。廊下のコンクリートをハツって新規の給水管を埋設するのは時間もかかり、かなり高額になるため、露出配管で各世帯のパイプシャフトまで給水管を配管することとしました。

新しい給水管のイメージをイラスト②に赤線で示しました。

イラスト②

ポンプ室内で新しく給水管を配管した様子を画像③に示します。

新しい給水管の材質は耐衝撃性のある塩ビ管です。

画像③

画像④では、ポンプ室の壁に孔を空け、そこから新しい給水管を通した様子がご覧いただけます。

画像④

画像⑤では、新しい給水管が各世帯のパイプシャフト内に接続されているのがご覧いただけます。

画像⑤

画像⑥では、新しい給水管に保温材を巻きつけた作業後の様子がご覧いただけます。目につく場所では、なるべく目立たない色の保温材を用います。

画像⑥

1階の各世帯のパイプシャフト内の施工前と施工後の様子を画像⑦でご覧ください。

左側の施工前の画像の青色の点線矢印は、既存の埋設された給水管の位置を示しています。青色の実線は既存の給水管の立管です。

右側の施工後の画像では、赤色の線で新規で配管された給水管を示しました。

この作業により、パイプシャフト内の給水管は錆びない配管になりました。

画像⑦

工程と費用

工事の工程としては、初日に配管作業まで終わらせました。

工事により新規配管に土等が紛れ込んでしまいますので、最上階の水道メーターをはずして、水を流して配管内の土等を排出させました。

2日目に、配管に保温材を巻き付ける作業を実施して完了です。

断水は初日のみですが、14時には作業が終了して各世帯で水が使い始められました。

では、費用についてです。一刻も早く漏水を解決する必要があったため、職人の数を増やして短期間で終わらせたことから、調査費用込みで税抜き78万円となりました。

急ぎでなければ、もう少し価格を抑えることはできるかと思います。

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