2021年12月4日
この記事のカテゴリー : 給排水設備の更新費用
画像①
イラスト①
キッチンの横にパイプシャフトがあり、その中に立管が入っています。 今回はパイプシャフト内の赤枠で示したクローゼット側の壁とブロックを壊して、立管を取替えます。 ブロックを壊している様子を動画でご覧ください。 ブロックを全て壊すと時間がかかるため、立管を取替えるのに必要なスペース分だけブロックを壊して穴を空けます。画像②
画像②の黄色の枠内に現在使われている排水管の立管が見えます。配管の材質は白ガス管という錆びやすい材質のものです。 イラスト②は例として9階から11階までの部屋を縦切りにした断面図です。イラスト②
各部屋の立管を切断した動画をご覧ください。 各階の間にはスラブというマンションの床の荷重を支えるコンクリートの構造床がありますが、排水管の立管はこのスラブを貫通しています。 さきほどの画像①は立管が入っているキッチンと隣接するパイプシャフト内を上から覗いた画像です。 立管がスラブの中を通っていて、スラブの上でキッチンからの雑排水管と接続しているのがわかります。 取替え工事では、赤の点線枠で示した箇所で、キッチンからの雑排水管である塩ビ管を切断します。画像①
塩ビ管を切断し、スラブをハツって新しい配管を設置しようとしている動画をご覧ください。 スラブをハツったので、下の階が見えるのがご覧いただけます。 既に施工済みの新しい立管が見えますが、材質は防音型耐火二層管というもので、名前にもある通りこの配管は、排水が流れる音をかなり抑えられるのが特長です。 天井のほうを見ると上の階が見えます。 上の階のキッチンからの雑排水管が切断されているのも見えますね。 こちらの動画では、立管が設置された状況をご覧いただけます。 また、キッチンからの雑排水管と接続されている状況もご覧いただけますね。イラスト③
2日目は、7階から14階までの立管の取替作業を行います。また、1日目に配管を取替えた地下1階から6階までの部屋のクローゼットの壁を復旧します。7階だけは初日は7階と6階の間の作業。2日目は7階と8階の間の作業を行いますので、取替え作業に2日間かかることになります。 6階から下の部屋は、キッチンで水を使っても工事に影響はないので、2日目からは自由に水を使えます。 7階から上の階は引き続きキッチンの水の使用が制限されます。よって地下から6階までは使用制限が1日のみ。7階から上は2日間の使用制限となります。 3日目は7階から14階までのクローゼットの壁を復旧します。 工事期間中、壁やブロックを壊したり、コンクリートのスラブをハツったり、金属製の立管を切断する際に、かなり大きな音がします。 日中の工事となりますので、住民の方々には事前に、キッチンの水の使用制限がかかることや大きな騒音がすることについて、十分に説明して協力していただく必要がありますね。 なお、工事期間中、各部屋に入っての作業となりますので、1日目は7階までの部屋、2日目は7階から14階までの部屋の方に在宅していただく必要があります。 1室でもいらっしゃらないところがあると、工事期間がずれてしまいますので、日程調整は、綿密に行っておきます。 切断した排水管内の状況 切断した排水管の中の状況を動画で撮影したので、ご覧ください。 キッチンからの雑排水管との接続部の動画です。 イラスト④にキッチンからの雑排水管の勾配がどの程度あるのかを示したイメージ図を載せました。排水管の長さ50㎝につき1㎝という緩やかな勾配です。 画像でもわかるように、配管が閉塞してきているのがわかります。 立管の白ガス管の錆びにキッチンの排水の汚物がせき止められることで、どんどん配管が閉塞していきます。このまま放置すると配管が詰まって排水があふれてくるリスクがあるといえます。イラスト④