マンションで使用される給排水管の耐用年数一覧

2020年3月11日

税法上は15年ですが実質的な耐用年数を一覧で整理してみました。

耐用年数には、目的に応じて、様々なものがあります。
税法耐用年数、個別的耐用年数、物理的耐用年数、事業的耐用年数、経済的耐用年数、経済的残存耐用年数、使用計画に基づく耐用年数

マンションでの長期修繕計画を策定したり、更新時にどの材料を採用すべきかといったことを検討する際にご参考にしてください。(スマホの方はこちらをご覧ください)

 

配管の種類 略号 備考
期待
耐用年数
接合
方法
使用計画
基づく
耐用年数
(硬質)塩ビライニング鋼管 SGP-V VA,VB 15 管端コア使用 25 ①の注:
コア付き全面コートの継手は実績確認が不足のため今後の研究を待つ
耐熱塩ビライニング鋼管(給湯) 25  
銅管(給水) CUP 30 ハンダ  
銅管(給湯) CUP 20 ハンダ 25 エルボー部の主に気泡による潰食(かいしょく)
排水用鋳鉄管
 
DIP
CIP
 

 
40 ゴム止水
ノーハブ接合
40
 
実例:
40年以内でも漏水例はある
60 鉛コーキング  
配管用炭素鋼鋼管(白)(給水) SGP
(白)
 
15 亜鉛めっき継手  
配管用炭素鋼鋼管(白)
(汚水、雑排水、通気)
30 ゴム止水
引抜阻止
ノーハブ接合
20  
排水用硬質塩ビ
ライニング鋼管(排水)
DVLP 30  
硬質塩ビ管 VP HIVP 30 接着剤 25  
硬質塩ビ管(排水)      
耐火二層管(排水)  
 耐熱塩ビ管 HT 30 接着剤 25  
 一般配管用ステンレス鋼管
(給水・給湯)
SUS 30 ゴム止水
引抜阻止
30 通説:
ステンレスは半永久
パッキンが30年
水道用ポリエチレン管 PE 40 材料溶着  
架橋ポリエチレン管
ポリブデン
30 30年は紫外線を考慮
さや管からポリエチレン管を引き抜いて交換
経年劣化で引き抜けない場合もあるがさや管自体の更新もほかの管を比較して容易

 

上の表の①②の参考文献

①『設備配管の診断・改修実務

2005年再編 編集:日本建設設備診断機構 出版社:オーム社
・p145表6.6 用途別仕様管財の期待耐用年数のグレード表(参考例)と
・p147表6.10 各感材別接合方法による機体耐用年数のグレード表(参考例)を参考に作成
・『設備配管の診断・改修実務』自体は一般財団法人建築保全センター(編) 『建築設備の耐久性向上技術』 1986年を一部加筆修正
・前提:耐用年数とは設備配管が老化現象を起こし補修が不可能になった年数。(どの時期をもって耐用限度とするかも難しい問題で、諸条件を考慮し総合的に判断)
・実績を重視。特別な水処理は考慮に入れない。
・使用条件は通常の事務所程度
・用途、使用状況、部位、外部環境、施工方法、施工者の技量、支持・固定の状態、防食の仕様、外面被膜剤の仕様、日常の維持管理状態などに大きな影響を受ける
・接合作業の良否の偏りはある。外面防食は完全なものとして内面についての判定。

②『IFRS対応 建物の耐用年数ハンドブック

2012年 編集:BELCA公益社団法人ロングライフビル推進協会) 出版社:中央経済社
・IFRS(国際財務報告基準):2005年からEU域内の上場企業約7千社の連結財務諸表に適用され現在では100か国以上が採用する世界で最初の標準となった会計基準。
・IFRSが規定する耐用年数:使用計画に基づく耐用年数⇒各企業の中長期使用計画(利用計画、維持保全計画、修繕計画、資金計画等)による総合的判断に基づく耐用年数。

 

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