2021年11月13日
この記事のカテゴリー : 給排水設備の更新費用
イラスト①
ファミリータイプで、給湯器がベランダにあるタイプです。 給水・給湯管の取替えは、床や壁を剥がして、ホース状の配管を新たに設置していく作業になります。古い配管を取り除くのは、手間もお金もかかるので、水抜きをしてそのままにするケースが多いです。 まず、床や壁を剥がしていきますが、赤の点線枠は、今回の取替え作業で床や壁を剥がし、配管設置後に、元に復旧する場所を示しています。 まず、トイレの床とユニットバスと隣り合わせの壁を剥がします。 洗濯機の下部パンをとりはずし、洗濯機の蛇口の付いている壁を剥がします。 それから脱衣所の床を剥がし、廊下の床も一部剥がして、45センチ角の点検口を作ります。 キッチンの床とキッチンの流し台の下の壁を剥がします。 それと、ベランダの給湯器と部屋の中の配管をつなぐために、給湯器の裏側の流し台の床と壁も剥がします。 画像①の右側の画像をご覧ください。これは、今回対象のマンションではなく別のマンションの画像ですが、浴室に点検口があるのがわかります。この点検口を剥がせば、ユニットバスの裏側から蛇口につながっている配管の取替え作業を行うことができます。一方、左側の画像が今回対象のマンションなのですが、こういった点検口がなく、ユニットバスの裏側の配管の取替え作業がこのままではできません。画像①
ということで、今回は、赤枠で囲まれた化粧台をはずして、その部分からユニットバスの裏側の配管と蛇口をつなぐ作業を行います。 イラスト①の緑色の点線枠は、既にある点検口で、洗面所と流し台の下にあります。 それから、画像②のパイプシャフト内の画像をご覧ください。画像②
水道メーターやガスメーターのあるパイプシャフト内の画像です。 パイプシャフトの奥の壁の裏側にトイレがあります。 水道メーターから水色で示した部分が新たに設置する給水管を示しています。新しい給水管はホース状の柔軟性を持った樹脂系配管のポリエチレン管を使用します。画像左上にポリエチレン管のサンプル画像がありますが、水色のカバーで覆われたポリエチレン管を使います。 このポリエチレン管をパイプシャフトの奥の壁の裏側にあるトイレの蛇口につなげるために、赤丸で示した部分に穴を空けます。この穴をあけることをコア開けと言います。 イラスト①の四角い赤の印の部分が、このコア開けをする箇所です。 パイプシャフトとトイレの間の壁と、もう一つ、ベランダにある給湯管から部屋の中に配管を通すためにもコア開けをします。 なお、天井に点検口を剥がして天井配管にする方法もありますが、今回のケースでは、天井配管をすると、露出配管になる箇所がいくつか出てきてしまいます。今回のケースでは、床に新規配管を通すスペースが比較的あり、床に配管を通すほうが安く工事もできるので、今回は天井でなく床や壁を剥がす方法をとりました。イラスト②
まず、青線で示した給水管についてです。 水道メーターから始まり、トイレ、洗濯機、脱衣所、廊下、キッチン、流し台の床を開口した箇所からベランダの給湯器まで通していきます。 実際には、それぞれの蛇口まで分岐してつないでいきます。 次は、ピンク色の線で示した給湯管ですが、これもポリエチレン管です。給湯器から洗面所、ユニットバスの洗い場の蛇口と浴室の蛇口、それとキッチンの蛇口までつなぎます。 それから、黄色線で示したペアチューブという追い炊き用の配管も2本つなぎます。これも同じくポリエチレン管です。 1本は給湯器からユニットバスの浴室まで。もう1本は反対にユニットバスの浴室から給湯器までです。今回のユニットバスの構造上、トイレとユニットバスの間の壁を剥がして、浴室にあるペアチューブにつなぐことにします。 これで、給湯器と部屋の中の全ての水回りを、新しい4本のポリエチレン管でつなぎました。 今回は、給湯器がベランダにあるレイアウトでしたので、パイプシャフトからトイレには給水管用のポリエチレン管1本を通すコア開けだけで済みました。 画像③のように、給湯器がパイプシャフトの中にある場合は、ガスメーターや給湯器の配管がぎっしりつまった狭いパイプシャフト内で、給水管と給湯管が各1本、ペアチューブ2本で合計4本の新しい配管を通す穴を空ける必要があります。場合によっては、ガスメーターをはずす必要もあるので、その場合は今回の給湯器がベランダにあるケースよりコスト増になりますのでご注意ください。パイプシャフト内が十分の広さであればそれほどコスト増にはなりませんが。画像③
表①
実は、もう2社に声をかけたのですが、60万円以下での見積りになってるところがあると伝えたところ、その2社は辞退してきました。 とはいえ、見積り額としては、かなりバラツキがありますね。 なお、B社は内装費が含まれておらず、今回一番安かったA社の内装費26万5千円を仮に加算してみたら78万5千円となります。これに内装工事を行うための諸経費も若干プラスされるでしょうから80万円以上の見積りになると考えられます。