更新工事・更生工事

マンション住民必見! 災害時の停電‼ 生活水の確保方法

2021年7月11日
この記事のカテゴリー : 更新工事・更生工事

災害時に停電した場合、マンションで水が使えるかどうかご存知ですか?

多くのマンションでは、電気でポンプを動かして、各部屋に水を送り込んでいます。

停電になると、断水になってしまうことが多いということですね。

停電による断水に備えて、各世帯ではペットボトルの水を何本も備蓄しておいたりと、いろいろな備えをなさっていると思います。

今回の投稿記事では、案外知られていないマンションの停電時での生活水の確保方法について、お話しますので、是非最後までご覧ください。

給水方式の違いによる断水時の給水可否

イラスト①に受水槽方式や直結増圧方式といった給水方式の違いで、断水時に給水ができるかどうかをイラストで表しました。

なお、前提としては、停電はしていますが、水道水はマンションの親メーターまで、問題なくきており、通常の水圧がかかっている状態での考察です。

地震等で、停電と同時に道路下の水道の本管も破損している場合は、①~③の受水槽や高架水槽に貯まっている水以外は使えなくなります。

イラスト①

① 受水槽方式

では、まず①の受水槽から加圧ポンプで直接各世帯に給水している場合です。

停電で加圧ポンプが動かないため、受水槽に貯められた水を各世帯に給水できず、1階から最上階まで各部屋の蛇口から水は出なくなります。

ただし、受水槽の水は利用できます。具体的な方法は、後ほどご紹介します。

② 受水槽+高架水槽方式

次は、受水槽から高架水槽に揚水ポンプで水を揚げてから各世帯に給水している場合です。

高架水槽に水を揚げるポンプは動きませんが、受水槽の水についてはさきほどの①と同様に使えます。

また、高架水槽からは、自然落下で各世帯へ水が給水されますので、タンク内に水がある限りは、通常通り、水を使えます。

ただ、高架水槽の容量は受水槽の5分の1程度でそれほど多くなく、停電に気づかずに、貴重な水がすぐになくってしまう可能性があります。

③ 高架水槽方式

受水槽はなく、揚水ポンプで高架水槽に水を揚げてから各世帯に給水している場合です。

さきほどの②と同様で、自然落下で高架水槽の水が使えますが、すぐになくなる可能性があります。

④ 直結増圧(A)方式

ポンプからいったん屋上まで水を揚げて、上から各世帯に給水する場合です。

②や③のような高架水槽を撤去して直結増圧方式に変え、配管は屋上まで水を揚げる以前の配管を利用した場合、このようになります。

この場合、ポンプが動かず水を屋上まで揚げられないので、水が使えなくなります。

⑤ 直結増圧(B)方式

次は、竣工時から直結増圧だった、もしくは受水槽や高架水槽を撤去して新たに配管を新設した場合です。

下の階は、道路の本管からの水圧で通常どおり使えます。何階まで使えるかは、マンションごとに異なります。

例えば、だれも使っていない夜間に、蛇口をひねれば、上の階でも水が出る場合もあります。

何日も停電が続くこともあるので、あらかじめ時間帯を区切って節水制限を行い、上の階の人が使えるようにしておくのもよいでしょう。

また、上の階が、下の階の水を使えるように利用料も含めてルールづくりをしておくのも、1つの方法です。

地下にポンプがあると、その分、圧力損失があり、停電時に使える世帯数が少なくなります。直結増圧方式に変える場合は、なるべく、地下ではなく、地上にポンプを設置することをおすすめします。そのほうが通常時に管理組合が支払うポンプの電気代も軽減できます。

⑥ 直結直圧方式

次は、低層マンションで直結直圧方式により給水している場合です。

ポンプを利用しないので、通常通り利用できます。

受水槽からの取水方法

イラスト②に受水槽や高架水槽から水を取り出す方法を示しました。

イラスト②

Ⓐは親メーターから受水槽への給水管に、蛇口をつけています。

Ⓑは受水槽に直接、蛇口をつけています。

また、Ⓒはタンクの水を排水する際に使うドレン管に蛇口をつけています。

設置業者と相談して、取り出しやすい箇所を決めて、水道局に申請して、蛇口をあらかじめつけておけば、停電時に、水を取り出すことができます。

また、こういった蛇口がなくても、Ⓓのようにサイフォンの原理を利用した取水装置もありますので、詳しくは水道工事業者や取水装置のメーカーにお問合せください。

利用にあたっての留意点としては、受水槽内の異物や汚物の有無を確認する必要があります。

また、何日も停電が続いた場合、受水槽の水の残留塩素濃度が低くなり、健康上の被害を及ぼすような細菌が発生している場合があるので、飲み水として使う場合は特に、残留塩素を測定したほうがいいでしょう。

散水栓や立水栓の利用

ポンプが止まってても、イラスト③に示したようにマンションの周りにある散水栓や立水栓からも水を取り出せます。

イラスト③

散水栓や立水栓は、気を付けてみないとどこにあるかわかりませんが、どのマンションでも、探せば見つかると思います。

立水栓のほうが、停電時には使いやすいと思います。立水栓の数も、管理組合で話して増やすことも可能です。

また、直結増圧Bのパターンで上の階で水が止まっても、集会所や管理人室に蛇口があれば、そこからも取水できます。

下の階に行って水をもらうのも気を遣いますし、屋外の散水栓や立水栓で取水するのは、冬は寒かったり夏は暑かったりしますので、集会所で取水するほうが便利だと思われます。

知っていれば、なんということはないですが、知らないと、ペットボトルの水を求めて周りのスーパーやコンビニを何軒も廻ってしまうかもしれません。

災害はいつ起こるかわかりませんから、そのための備えは大切です。特に水の確保は必須ですよね。

管理組合でも、停電時に取水できる方法や場所をあらかじめ確認しておき、取水のルールを決めて住民内で共有しておくことをお勧めします。

関連記事