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見た目あんまり気にならない 給水管を露出配管に更新

2021年3月20日
この記事のカテゴリー : 給水・給湯管の保全

マンションの管理組合さんが責任をもって行わなければならない業務に、給水管の立管の更新があります。
世帯当たり15万円~30万円程度必要になるのが一般的ですから、よく内容を見て適切な更新工事を選択していただく必要があるかと思います。

以前、「熟練工によるコストを抑えた更新事例 その② 給水管立管とメーターユニットの交換」という動画で取り上げた、更新工事の事例では、各世帯のパイプシャフト内のメーター周りの更新費用を除外すると、工事費用は世帯あたり約7万円程度と格安の金額で収まりました。

 

  •  

    普通、立管を更新する場合には、各世帯の水道メーターやガスメーターが収まっているパイプシャフト内での立管の取替え作業が必要となります。

    その場合、イラスト①のように、各階の間にあるコンクリートのスラブをはつる必要があり、多額の費用がかかります。

    前回の動画で紹介した管理組合では、予算を抑えるために、露出配管で更新することとなりました。

    前回はどの箇所が露出配管となるのかといった設置場所に関する内容でしたが、今回は、設置後の様子をご覧いただきます。

    露出配管にしても、それほど外観が損なわれないことを、確認いただけると思います。実際の工事現場のビフォー・アフターを画像でご紹介しますので、更新工事の際の参考にしていただければと思います。

  • イラスト①

動画

 

今回の配管の取替えイメージ

高架水槽から各世帯に配管された古い給水管(イラスト②の点線)の代わりに新たな青色の露出配管(イラスト③)を新設します。

 

  • イラスト②

  • イラスト③

給水管の立管

写真②の赤丸の部分は新設で露出配管された給水管の立管です。
外壁の色と同系色にすることで、それほど、違和感は生じないのではないでしょうか。

 

立管から各階のパイプシャフトまでの配管

9階

写真③は9階の工事前、写真④は工事後ですが、わかりにくいので新設した配管を赤線で示した写真もご覧ください。

 

 

写真⑤は少し角度を変えて撮影していますが、写真に赤線を入れたところが新設した配管です。
写真⑥は上の写真④と同じ写真に赤線をいれたものです。
緑色のマルに囲まれたところが水道メーターやガスメーターが格納されている各世帯のパイプシャフトの扉です。
この扉の中の水道メーターと新設した配管をパイプシャフト内でつなぐために、黄色いマルで示した壁に穴をあけ、新設配管をパイプシャフト内に通しています。

 

 

8階

写真⑦は8階の工事前、写真⑧は工事後です。
上の写真⑤や⑥のように、新規の配管を赤線で示さないと、違いがわからない程度の見た目ではないでしょうか。

 

 

7階

写真⑨は7階の工事前、写真⑩は工事後です。
これも違いがわかりにくいので新設した配管を赤線で示した写真⑪と写真⑫をご覧ください。

 

 

写真⑫は上の写真⑩と同じ写真に赤線をいれたものです。
写真⑪は写真⑫の位置から後方を撮影しました。

 

 

3階

写真⑬は3階の工事前、写真⑭は工事後です。
次の2階のビフォー・アフターも同様ですが、新規の配管を赤線で示さないと、違いがわからない程度の見た目ではないでしょうか。

 

 

2階

写真⑮は2階の工事前、写真⑯は工事後です。

 

 

パイプシャフト内

最後に各世帯のパイプシャフト内の工事中と工事後の写真をご覧ください。

写真⑰は工事途中で、緑色の枠内に今回、新たに設置するメーターユニットを設置した状態です。
青色の矢印で示した塩ビ管は、新たな立管⇒各世帯の天井⇒各世帯のパイプシャフトをつたってきた配管をパイプシャフト内でつないでいます。

写真⑱は工事後で、赤色の矢印で示した旧配管は切断されており、水道メーターは緑色の枠内の新しいメーターユニットに移動しています。
黄色の矢印の部分で水道メーターユニットと専有部内に行く横引き管とつながっています。

 

いかがでしたでしょうか。

各階のスラブをはつって給水管を取替えれば、工事前と工事の後で見た目は変わりませんが、予算を抑えるために露出配管にした場合でも、思ったよりも見た目が気にならなかったと感じられたのではないでしょうか。
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