2019年7月27日
この記事のカテゴリー : 排水管の保全
著者:配管保全センター㈱ 代表取締役 藤田崇大
排水管の進行度合いを調査する代表的な方法としては、内視鏡調査、超音波肉厚測定、X線検査、抜管調査といったものがあります(全戸調査は、時間・労力・費用ともに現実的ではないためサンプリングの調査となるのと、調査会社に別途委託する必要があります)。
これらの方法ではなく、意外と知られていないのが、高圧洗浄を行う際に、排水から出てきた錆びの量をチェックするという方法があります。
業者によって対応の可否が異なり、また通常の費用とは別にチェック費用を請求されるかも知れませんが、洗浄作業に立ち会うことで、錆びの進行度合いが回収された錆びの量により推測可能となります。
以前、給水管と排水管の保全方法についてご相談をお受けしていた約500世帯のマンションでは、なんと400Kgの錆びが回収されていました。世帯あたり800gの錆びが出たということですので、相当な量の錆びが排水管内に付着していて、それが押し流されたということで、排水管の肉厚もかなり減少しているということが推測可能となります。
逆に、また、ほとんど錆びは回収されなかったという結果であれば、それほど進行はしていないと推測できます。ただし硬く固着した錆びは、高圧洗浄ではすべて押し流されるわけではなく、配管内の汚物による汚れ度合いがひどい場合は、配管表面上の汚物ばかりが押し流されるといったケースもありますので、あくまで参考情報ではありますが、少なくとも、上記の約500世帯のマンションのような結果が出た場合は、かなりの進行しているということは判断できます。
給排水管保全装置エルセは、給水管だけでなく排水管の保全効果も期待できます。配管の交換工事(更新工事)と比較して、大幅に費用を削減可能で専有部での作業は一切なく、1日程度で設置も完了します。排水管の保全をご検討の組合様は、是非、エルセの設置についてご検討ください。