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組合主導で行う専有部の一斉配管交換 戸あたりでいくらかかるの? 何日かかるの?

2026年6月24日
この記事のカテゴリー : 給排水設備の更新費用

今年4月の区分所有法の改正で、これまで「個人の責任」とされてきた専有部分の配管も、共用部分と一緒に、管理組合主導でまとめて更新しやすくなりました。

これを受けて、「うちもそろそろ専有部の一斉更新を」と動き始めた理事会も増えてきていると思います。

ただ、いざ進めようとすると、住民の皆さんからほぼ間違いなく出てくる質問があります。

「うちに住んだまま工事できるの?」「いったい何日かかって、いくらかかるの?」という二つです。

ここがはっきりしないと住民の皆さんはなかなか賛成に踏み切れません。逆にきちんと説明できれば、合意形成はぐっと進みやすくなります。

そこで今回は、専有部の配管更新の「工期」と「費用」に絞って、現場のリアルな話をお伝えしますので、ぜひ最後までご覧ください。

1.何日かかるのか? 1世帯あたりの工期

まず、工期です。

ときどき「1世帯あたり1週間近くかかると聞いた」とおっしゃる方がいますが、これは実態よりかなり長く伝わっています。

専有部の給排水管の更新にかかる日数は、業者さんや間取り・条件によって幅がありますが、早ければ1日、通常は2日程度というのが一般的です。

家具や荷物については、「家中の荷物を全部片付けておかないといけないんでしょう?」というご心配をよく耳にしますが、実際は職人さんが作業箇所ごとに少しずつ動かしながら進めます。

ですから、事前にすべてを片付けておく必要はありません。

どの壁や床を開けるかは事前に打合せをしますので、大事なお品があればよけておいていただけますし、配管材料の搬入経路の確保や床の養生も当たり前の段取りとして組まれています。

ですから工期は、思っていたよりも短く、住みながらで交換工事が可能であると思っていただいて差し支えありません。

「2日かかるなら、その間お風呂もトイレも使えないのでは?」とご心配の方もいらっしゃいますが、ここも大丈夫です。

仮に2日かかる場合でも、初日のうちに配管の取替えから仮の復旧までを終えてしまう段取りを組むのが一般的で、初日の作業が終わった時点から水は使えるようになります。

ですので、原則として住民の方がホテルなどに泊まる必要はありませんし、組合が仮住まいを用意しなければ、と身構える必要も基本的にはありません。

2.いくらかかるのか? 1世帯当たりの費用

では次に「いくらかかるのか」です。

ぜひ知っておいていただきたいのが、「配管そのものを取り替える費用は、実はそれほど高くない」ということです。

取替え工事そのものにかかる費用は、世帯あたりだいたい20万円から30万円程度。「えっ、そんなものなの?」と思われたかもしれません。

では、なぜ専有部の配管更新は「高い」というイメージがあるのか。

その一番の理由は「内装の復旧費用」にあります。

配管を取り替えるには壁を開けたり床を剥がしたりして、終わったら元通りに戻さなければなりません。

壁のクロスや床材を貼り直しといった「元に戻す」作業に、実は大きな費用がかかっているのです。

工事費用はこれらを踏まえた金額です。

今お住まいの状態のまま、つまり在宅で工事を行う場合、3LDKのファミリータイプで、1世帯あたりおおむね70万円から100万円程度が一つの目安です。

配管自体の費用は20〜30万円なのに総額で70万〜100万円、その差額の大部分が内装の復旧費用、というわけです。

ただし、ここでお伝えした金額には、一つ大事な但し書きがあります。

それは、今申し上げた価格は、いわゆる「ナフサショック」より前の水準だということです。

ご存じの方も多いと思いますが、配管に使う塩ビ管などの樹脂の材料は、もとをたどればナフサ、つまり石油からつくられています。

このナフサの価格が大きく上がり、足元では部材そのものの高騰と在庫不足が続いています。

この先、供給が安定してきても、一度上がった価格はそうそう下がらないと考えられています。

ですので、実際にこれから工事をされる場合は、今日お話しした金額よりも高くなる可能性が高い、とお考えいただいたほうがよいかと思います。

あくまで「これまでの相場感」としてお聞きいただければと思います。

また、ナフサショックが収まるまでは、1室だけでなく何十室も続けて工事を行う場合は、在庫不足の影響で、部材の入荷状況によっては、工事ができない期間とできる期間が断続的に続く可能性があるということも理解しておく必要があります。

ナフサショックが落ち着けば通常通りに戻るかとは思いますが。

3.一人親方に頼めば安くなる? その注意点

「もっと安くする方法はないのか」という話になると、配管も内装もまとめて一人でこなす「一人親方」に依頼するやり方が選択肢に挙がります。

腕のいい一人親方に頼めれば、場合によっては40万円から70万円程度で収まることもあり、先ほどの70万〜100万円と比べると確かに魅力的に見えます。

ただ、ここは慎重に考えていただきたいところです。

一つは、「全戸を本当に一人でやりきれるのか」という点です。

一斉更新は何十戸という単位の工事で、それを一人でこなすとなると相当な期間が必要となり、どうしても限界があります。

もう一つ、こちらがより怖いのですが、「途中で投げ出されるリスク」です。

工事の途中で「やっぱりできません」といなくなってしまえば、組合は別の業者を慌てて探すことになり、かえって割高についたり工事が宙ぶらりんになったりしかねません。

ですので、「安いから」という理由だけで飛びつくのはおすすめできません。

実績がしっかりしているか、最後までやりきれる体制があるか、よく見極めた上で判断する必要があります。

クロージング

いかがでしたでしょうか。専有部の配管更新は、「工期」は思っていたより短く、住みながら交換できます。

組合で一斉に更新する場合は在宅での交換で、3LDKのファミリータイプなら1世帯あたり70万〜100万円程度を見ておく。

ナフサショックの影響によりこれ以上に費用が上振れする可能性があることも頭に入れておく必要があります。

管理組合主導で専有部配管を一斉更新する場合には、管理規約の改定、長期御修繕計画への盛り込み、先行リフォーム者への公平性の配慮、強硬に反対する方への対応等、さまざまなハードルがあります。

このあたりは、こちらの投稿記事をご覧ください。

一斉更新を進めたいけど何から手をつけたらいいかわからない。

他社から見積もりをとったがどうも高い気がする。

といったお悩みをお持ちの理事会の皆さんは、ぜひ配管保全センターにご相談ください

私たちは、特定の工法や業者に縛られない中立的な立場で、皆さんのマンションの事情に合わせた、無理のない配管保全の進め方をご提案しております。
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