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40万円@世帯の見積もりが15万円に大幅ダウン!!【150世帯の実例紹介】共用部給水管更新工事

2026年8月27日
この記事のカテゴリー : 給排水設備の更新費用

今回は、タイトルのとおり、かなり衝撃的な実例のご紹介になります。1戸あたり40万円という見積りが、約15万円になりました。

ただ、これくらい見積り額が下がることは、配管保全センターでは当たり前のようになっています。

特別な工夫をしたわけではありません。すべてがそうだとは申しませんが、最初に出てくる見積りが、それだけ高くなっている場合が少なくない、ということだと思っています。

今回の事例は千葉県にある、およそ150世帯の分譲マンションです。工事の内容としては、共用部の給水管立管の取替え工事です。

あわせて、各世帯の水道メーターまわりの配管もメーターユニットに取り替えます。

はじめに管理会社が紹介してきた設計コンサルタントが出した見積りは、150世帯換算で総額約6,000万円でした。

1世帯あたりにすると、およそ40万円です。

理事会の方が、「これはかなり高いのではないか?」と感じて、配管保全センターにご連絡くださいました。

我々が見積りをした結果、同じ工事内容で総額約2,250万円になりました。1世帯あたり15万円弱です。

差額は3,750万円、率にすると6割以上下がった計算になります。

なぜ、これだけの差が出たのか? 順を追ってご説明します。

動画

 

念のため申し上げますが、今回の見積りは同じ工事内容で見積りをして出てきた金額です。

6,000万円の見積りと、2,250万円の見積りは、まったく別の工事を比べているわけではありません。

どちらも、共用部の給水管立管を更新して、各世帯のメーターユニットを新しくする工事です。

それでも、これだけの差が出ました。理由は、大きく2つあります。

差が出た理由①|見積りで金額が積み上がっていく仕組み

一つ目は、管理会社や設計コンサルタントが提示している見積りかどうかで、価格差が生まれるという点です。

どの管理会社や設計コンサルタントもそうだという話ではありませんが、彼らが提案する場合は、かなり高くなりがちになります。

予め談合によって、どの施工業者が受注するか決まっていますので、競争力が働かず、実際に工事を担当する業者は本来100で済む工事に、150といった見積りを出しがちになります。

さらに、管理会社と設計コンサルタントで、そこに3割程度の手数料を上乗せします。

すると、最終的に理事会に届く見積り額は、200近くになるということです。

油断していると、200どころではなく250といった金額になる場合もあります。

差が出た理由②|仮設の配管が必要になるかどうか

二つ目は、工事方法の違いによる価格差です。

管理会社と設計コンサルタントの提案も、我々の提案も、どちらも既存の古い配管を抜いて、そこに新しい配管を設置するという工事方法でした。

今回は、壁の外に配管を出してしまう、いわゆる露出配管の方法はとらなかったので、出来上がりは同じです。

何が違ったのかというと、1つの系統の工事を何日で終えられるか、という工事期間の点です。

管理会社と設計コンサルタントのやり方では、古い配管を抜いて、新しい配管を設置する工事が1日で終わらない予定でした。

そうなると、新しい配管が使えるようになるまでの間、その系統の住戸は断水になり、それでは住民が生活できませんので、工事の期間中、仮設の給水配管を建物に回す必要がありました。

我々の提案では、今回の工事では、この作業を各系統1日で終えるようにしました。

断水も配管を取替える工事日の一日のみになります。ということで、仮設の配管を設置する必要がなかったということです。

もちろん、どの現場でも仮設が要らない、というわけではありません。

建物の造りや配管の通り方、立管の近くにガス管や給湯管があるかどうかなどによって、1つの系統を1日で終えられない場合もあります。

我々も、仮設の配管を組む前提でご提案している現場もあります。ただし今回のマンションでは、仮設なしで進められた、ということです。

仮設の配管は、組んでから工事の間だけ使い、終わったら撤去します。見積りには仮設配管の材料費と人件費が、まるごと乗せられます。

同じ出来上がりの工事に対して、仮設配管分が上乗せされるということですね。

参考|管材と工法について、よく聞かれる点

見積り金額にこれほどの差が出たのは、今お話しした2つの理由が考えられます。

それに加えて、今回、理事会で検討中に出ていた提案とそれに関する問題点についてもお話ししておきます。

これは理事会でよく議論になる点で、一つ目は、古い配管を残したまま、その中に新しい管を挿入するという工法についてです。

今回の工事でも、既存の配管の中にステンレスの管を通すという提案がされていました。

ただ、金額としては、それでも我々の見積りよりも高くなっていました。

そして、この工法には、気をつけておきたい点がいくつかあります。一つ目は、配管が細くなる、という点です。

古い管の中に新しい管を入れますので、内側の口径が、1サイズか2サイズ小さくなります。

同じ量の水を通そうとすると、その分、水の流れが速くなります。

流れが速くなると、ウォーターハンマーが起きやすくなります。蛇口を閉めたときに、配管内でドンと音が鳴って振動する、あの現象です。

これが繰り返されると、配管に負担がかかり、配管の寿命が短くなるリスクがあります。

二つ目は、将来、直結増圧化をする際に、配管工事をやり直すことになる、という点です。

直結増圧というのは、受水槽を使わずに、水道の本管から直接、各住戸に水を送る方式です。

受水槽の清掃や点検が要らなくなりますので、検討される管理組合も多いといえます。

ところが、この方式に切り替える際には、配管の口径を元のサイズに戻すように水道局から言われる可能性が高くなります。

挿入工法で口径を小さくしてしまうと、せっかく新しくした配管では許可が下りません。

そうなると、元の口径に戻すために、配管工事をもう一度やり直すことになります。

二度と直結増圧化ができない、ということではありませんが、将来その選択をしたときに、配管の費用が二重にかかってしまうわけです。

この工法については、改めて別の投稿記事で取り上げます。

そして、もう一つよく議論になるのは、配管の材質です。

今回、私たちはエスロハイパー、別名でAWという配管で見積りを出しました。

14階建てといったマンションでは、ほとんどこのエスロハイパーが使われています。

ステンレスが提案される場合も多くありますが、エスロハイパーのほうがしなやかで圧倒的に耐震性が優れています。

この配管の材質の話も、きちんとご説明すると長くなりますので、別の投稿記事で改めてお話しする予定です。

設計コンサルタントに依頼する場合の注意点

最後に、設計コンサルタントに依頼をされる場合の注意点を、お話しします。

共用部の給水管の更新工事は、見るべきポイントが決まっています。どこを通っている配管を、どの管材で、どういう手順で取り替えるか。

1時間ほど現地調査をさせていただければ、仕様を決めることができます。

大規模修繕工事のように、時間をかけて設計をして、設計費用に何百万円も支払いをするような内容ではありません。

それでも、設計コンサルタントに依頼するもしくは依頼してしまった場合の注意点を2つ、お話しします。

一つは、すべてのケースがそうだとは言えませんが、業者どうしで話し合いがされてしまう、いわゆる談合が起きやすい形になっている、という点です。

これは、管理組合にとって大きな問題ですね。

去年から談合が注目されていますので、もう今後は起きないだろうと思われている方も多いと思いますが、なかなか、談合はなくならないと思っています。

そして二つ目の注意点は、どの業者にするかという選定作業を設計コンサルタントの判断に委ねるルールになっていますと、我々のような提案は、「こんなに安いのには何かある」とケチをつけられて、はっきりとした理由もないままはじかれてしまうことが少なくないということです。

設計コンサルタントでなく、我々にお声がけいただいた場合の手順をご説明します。

まず、管理組合ご自身がほかの業者に相見積りが取れるように、金額抜きの見積書や、工事の概要書をお作りします。

これを各施工会社に提示して相見積りをとっていただければ、同じ条件で金額を比べられます。

つまり、設計コンサルタントに頼まなくても、管理組合ご自身で業者を比べられる状態になるということです。

とはいえ、すでに設計コンサルタントに依頼をされていて、今さら契約は切れない、という管理組合もあるかと思います。

その場合、我々としては、あまり参加したくないというのが本音です。

先ほど申し上げたとおり、こんなに安い値段だと何か問題がある、と判断をされて、はじかれてしまう可能性が高いからです。

それでも参加してほしい、ということでしたら、次の段取りにしていただければ、我々も参加できます。

まず、業者選定で検討の結果、我々を候補から外すのであれば、その理由を、設計コンサルタントから書面で示していただきます。

それで、その理由に対して、我々が反論する機会を設けていただき、最終的にどうするかを、管理組合ご自身が判断される。

こういった段取りであれば、我々も参加できます。

あと、もう一つ、管理会社や設計コンサルタントがよく言う話について触れておきます。

管理会社や設計コンサルタントの方から、「こういう工事は大きな会社に頼んだほうが安心です」という説明を受けたことがある方も、多いかと思います。

万が一、不具合があったときに、その会社に体力がなければ、直してもらえない。そういう理由です。

これは、以前であれば、そのとおりでした。

工事のあとに不具合が出たときに、直す費用を負担できるかどうかは、その会社の資本力によるからです。

ただ、今は事情が変わってきました。

10年間の瑕疵(かし)保険という仕組みが整ってきまして、国内でもかなり広く使われるようになりました。

我々の提携会社も、工事の瑕疵に対する10年の保険に加入しています。

これによって、工事をした施工会社に何かあったとしても、瑕疵保険で対応できるということです。

会社が大きくなければ安心できない、資本力が必要だという考え方は、もう昔の話になったと言えるでしょう。

ですから、会社の大きさで選ぶのではなく、同じ工事を、どれだけの実績を持ってやってきたか。

理事会はこのポイントを重視して比べるべきだと考えます。

おわりに

今回の事例では、6,000万円が2,250万円になりました。ただ、すべてのマンションでこれだけ下がるという話ではありません。

建物の造りや配管の通り方によって、できることは変わります。

お伝えしたいのは、管理会社や設計コンサルタントに頼り切らずに、管理組合ご自身で施工業者を探して評価をすべきだということです。

この投稿記事をご覧になって、「たしかにそれほど難しいことでもなさそうだから、自分たちで考えてやってみたい」「修繕積立金を温存して、将来的に出てくる修繕に備えよう」と思われた管理組合さんは、配管保全センターにお問い合わせください。

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