2025年10月9日
この記事のカテゴリー : 配管に関する知識

本当に、排水管の立管から漏水が多発しているのか、理事のAさんが過去の記録をなんとかがんばって調べたところ、実は立管からの漏水は一度も起きていないことがわかりました。
漏水の原因は、屋内の排水管の立管ではなく、屋外の排水管からの逆流や、住民の方の洗濯機の使い方による不注意によるものといった原因ばかりでした。
そのことを、Aさんが理事会で主張しても、驚くべきことに、やはり相見積もりはとられず、結局は、総会に上程されるに至ったということで、困り果てたAさんが、配管保全センターに相談するに至ったというのが経緯です。
管理会社が提案してきた業者の場合、各世帯で水が使えない断水期間が1週間もあるという工事計画でした。
ところが、私たちが紹介した業者は、たった1日だけ水が使えず断水になるだけで工事ができることがわかりました。
つまり、半額で、しかも住民の負担もかなり少ない工事プランが実現できるということがわかったのです。
そもそも、5億円が2.5億円というのは「安かろう悪かろうなのでは?」と思われるかもしれませんが、何度もお話しておりますが、管理会社や設計コンサルと結託した施工会社の見積もりは、そもそも相場が100のところを150といった見積もり額となることが多いといえます。
それに、管理会社、設計コンサル、施工管理会社等の手数料がのると、相場が100の見積もりが平気で200になってしまうということになりかねないのです。
「大手の管理会社や、有名な設計コンサル会社に任せておけば大丈夫」、「大切な積立金がボッタクられてしまうことなどありえない」と、信頼しきっているので、今回のようなことが起こるのも珍しくありません。
また、大規模なマンションになると、管理会社と理事長との癒着も起こりやすい傾向にあります。
今回の工事費用は5億円ですが、仮に1%をポケットマネーとしてもらったとしても500万円という大金になります。
3%だと1500万円で、理事長がまわりの親しい理事を買収するには十分な金額です。
「まさか、こんなことが起るわけはない」、「ごく一部のマンションでの出来事でしょ?」と思われるかもしれませんが、配管保全センターには、ひっきりなしに、こういった相談が来ていますので、対岸の火事という認識は捨てることをお勧めします。
