2025年10月1日
この記事のカテゴリー : 給水・給湯管の保全

配管の素材としてはステンレス配管が挙げられることがありますが、ステンレス配管は継手部分のパッキンの寿命が短いことや、耐震性でも樹脂管のエスロンハイパーに劣ることから、ステンレス配管は採用しておりません。
各住戸では、水道メーターまわりを減圧弁付きのメーターユニットに交換しました。
メーターまわりの配管の材質は、ステンレスのソフレックスという材料を使用しました。
新規配管は露出配管ではなく、各住戸のパイプシャフト内に隠蔽して配管しました。
断水は各住戸で2回。工期は30日弱で無事、完了しました。
工事後の画像で青い配管が共用部の立管で樹脂管のエスロンハイパー製です。
水道メーターまわりの1次側と2次側は保温材で巻かれた柔軟性のあるステンレス製のソフレックス配管です。
下の画像は、切断した既存配管です。銅とスズの合金の砲金と、直管部のライニング鋼管との接続部は、異種金属接触腐食により、右下の画像のように、かなり錆びコブが生成され閉塞寸前の状態でした。
また、左下の画像は直管部の配管ですが、築35年以上経過してヌメリが発生して薄茶色に変色しているのがわかります。
今までは、11階から14階までは減圧弁が付いてなかったのですが、将来の直結増圧化を見越して、14階まで全て減圧弁を設置しました。
工事直後は、一部の住戸から水圧が弱くなったというご意見があり、水圧を調整したところ、最終的には満足いただける水圧となりました。
このような経緯から、適切な業者選定をした結果、工事費用を大きく削減することができました。 これによって修繕積立金の節約になり、今後、浮いた資金で、他の修繕工事を行うこともできます。 大切なのは、理事会の皆さんが主体性を持って業者選定に取り組むことです。様々な選択肢を比較検討し、専門家のアドバイスも参考にしながら、最適な判断をすることが重要です。 配管保全センターでは、このような実例を元に、マンション管理組合の皆さんに役立つ情報を提供し続けています。 もし以上の内容で分からない点や、ご自身のマンションの配管について相談されたいことがございましたら、こちらからお気軽にお問い合わせください。
