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排水管立管の内視鏡調査 安く調べる方法はどれ?

2022年3月12日
この記事のカテゴリー : 配管に関する知識

築年数が経ったマンションでは、排水管の立管の取替えが理事会での議題にのぼるようになります。

排水管がどのくらい劣化しているか一度、内視鏡で調べてみようとなった場合、内視鏡の調査費用は、方法によっては、かなり高額になる場合があります。

今回の投稿記事では、排水管の立管の内視鏡の調査方法をいくつかご紹介します。どういう方法があるのか把握していれば、余計な出費をしなくて済みますので、ぜひ最後までご覧ください。

調査方法の一覧

今回、ご紹介する調査方法は次の4つの方法になります。調査可能な範囲、排水制限、費用面についても整理しました。

調査方法調査可能
な範囲
上の階の
排水制限
費用
調査方法①掃除口から挿入長距離ケースバイケース割安
調査方法②屋上の通気管から挿入長距離※割安
調査方法③専有部の排水管から挿入①②より
短め
ケースバイケース
調査方法④立管に穴を開けて挿入長距離あり割高

調査方法①

  • 一つ目が、掃除口から挿入する方法です。

    画像①は、パイプシャフト内の排水管の立管の掃除口から内視鏡を挿入した場面です。

    配管内が汚物等で閉塞していない限りは、通常は10階分程度の長さを調査可能です。

    画像①のタイプでは、掃除口が立管に対して垂直についており、また、立管から入り口までの距離が短いため、蓋を開けていると上の階からの排水があふれ出てしまうので、通常は、上の階の方々に排水制限をしてもらう必要があります。

    掃除口を開けて、内視鏡を挿入するだけで、階下の配管の状態を長い範囲で調査可能です。費用面でも壁を剥がしたり、立管に穴を開けたりする手間がないので、一番お勧めの方法です。

    立管が金属系の場合、錆び等により蓋を開けられなかったり、無理やり開けると排水管が破損してしまうことがあり、調査をする業者からは実施を拒否される場合もありますので、ご留意ください。

  • 画像①

調査方法②

二つ目は屋上の通気管から挿入する方法です。

画像②のように排水管の立管が屋上付近で伸長通気管につながっている場合には、雨水や虫の浸入を防ぐために取り付けられたベントキャップをはずして内視鏡を挿入します。

調査方法①と同様に通常は、10階程度の範囲を調査可能ですが、ベントキャップには様々なタイプがあり、内視鏡を挿入できない場合もあります。

なお、排水管の立管は下の階になるほど、汚れや詰まりがひどくなりますが、一般的な内視鏡のコードの長さは30mで、階数が10階以上のマンションの場合は、下の階まで内視鏡が届きません。長いコードの内視鏡がなければ、この方法は使えないことになります。

画像②

調査方法③

三つめは専有部の排水管から内視鏡を挿入する方法です。

掃除口がなかったり、屋上からの挿入が難しい場合に、よく用いる方法です。

イラスト①のようにトイレの汚水管は、立管との距離が短いことが多く、また、専有部内の横引きの汚水管の口径も他の雑排水管の横引き管よりも太いので、比較的、立管を長距離で挿入することができます。

ただし、トイレの脱着に時間がかかるため、他の雑排水管から挿入する場合よりも作業時間と費用が高くなりがちです。

また、内視鏡の挿入口と立管との距離が短い場合は、上の階で排水制限をする必要が生じる場合もあります。

イラスト①

また、洗濯機やキッチンの雑排水管から内視鏡を挿入していき、立管まで届くのであれば、それでも調査可能です。

一般的にはトイレよりも立管までの距離が長い場合が多く、配管の口径もトイレより細く、立管までに曲がり角が何度もあり、立管までたどり着けない場合が多いといえます。

なお、排水管が塩ビ管の場合は、無理をすると塩ビ管が破損したりします。また、塩ビ管に限らず、どの種類の排水管でも、無理やり挿入しすぎると内視鏡が排水管から抜けなくなる場合もありますので、慎重に行う必要があります。

配管が鉄管で錆や汚物で閉塞している場合も、奥まで挿入できない場合が多いといえます。

調査方法④

  • 四つ目は立管に穴を開けて内視鏡を挿入する方法です。穴を開けたサンプルが画像③です。

    穴を開ける手間、開けた穴をふさぐ手間がかかります。壁の中に立管があり、壁に点検口がない場合は、壁を一部壊す必要も出てくるので調査費用としては高くなりがちです。

    調査範囲としては立管内の状況がよければ、長い範囲で調査が可能です。

    上の階には排水制限をしてもらう必要がありますね。

  • 画像③

留意点

最後に、内視鏡調査を行うにあたっての留意点をいくつかお話します。

まず、どの方法を行うにしても、高圧洗浄の実施後に調査するのが望ましいでしょう。

それから配管内の錆びや汚れによる閉塞具合によっては、調査範囲が限られる場合があります。

また、排水管立管と専有部の横引き管とが集合管でつながっている場合は、集合管の劣化状況によっては、調査範囲が限られる場合もあります。

配管の劣化度合いにより、内視鏡を入れたことで配管が破損したり、内視鏡が抜けなくなったりすることもあるので、ご注意ください。

場所によって、錆びの度合いや詰まり度合いにはバラツキがあります。調査した結果だけでなく、築年数等により総合的に取替えの要否を判断する必要があります。

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