2019年7月27日
この記事のカテゴリー : 流動式セラミックス方式
著者:配管保全センター㈱ 代表取締役 藤田崇大
台所、お風呂、洗面所で水はけが悪く、設置前の数年は排水管の錆びによる水漏れや詰まりによる水あふれ事故が年に1,2件発生していました。排水管の状況は下の写真のように錆や堆積物で固着して部屋によってはほぼ閉塞している状態でした。
高圧洗浄は業者から断られ、数年間実施できていない状況。
全99戸の専有部の排水管を交換すると1億円以上の修繕費用見積もりが提示されていました。
既に年間1,2件漏水が発生している状態であるため、排水管の鉄管の肉厚はかなり薄くなってきていることが予想されました。水の利用量が多くなる朝夕の時間帯には、駐車場スペースの排水管の竪管から漏れた水が水たまりになっているような箇所もありました。
エルセにより完全に水漏れを防ぐことは難しいが、エルセの効果により「鉄管の腐食の進行を遅らせること」で専有部からの水漏れ件数を現在の放置状態よりも減らせることが期待できると説明。
特に
・鉄管が腐食により既に貫通しているが、錆コブにより貫通した穴がふさがれて、ひどい漏水になっていない箇所
・貫通はしていないが、鉄管の肉厚が薄くなっている箇所
からは漏水の可能性がありますが、その場合は、漏水が発生した箇所を都度改修する方針とし、約1千万円でエルセを設置することで合意しました。
エルセを設置してから数週間後に、以前から漏水していた共用部の排水管の竪管2本から漏れてできた水たまりが大きくなってきたためその部分の交換工事を行いました。
18か月後の検証では、お風呂、台所の排水管の固着した堆積物がかなり剥離されて閉塞状況が改善されており、また水はけも徐々によくなってきました。設置後6年経過(2019年6月時点)しましたが水漏れは発生していません。
現時点では約1億円程度(世帯あたり約100万円)のコスト削減を実現しています。この物件の情報をさらにお聞きになりたい、見学をしてみたいといった方はこちらからお気軽にお問い合わせください。