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「監事さえいれば安心」は大間違い!外部管理者方式では専門家監事がスラム化を防ぐ生命線!

2025年6月11日
この記事のカテゴリー : その他 維持費削減の耳より情報

今回はマンション管理組合の運営に関して非常に重要なお話をお届けします。

理事のなり手不足で、多くのマンションが外部管理者方式に移行しています。また、外部管理者方式でも、管理会社が管理者になるケースを管理会社管理方式と定義されていますが、特にこの方式が急速に広がっています。

一見すると、理事にならなくてもいいですし、住民の負担が減り、管理がスムーズに進むように思えますね。

また、管理会社管理方式に移行しようと思っている管理組合の理事長や理事さんたちは「監事さえ住民がなれば安心だ」そう思っていないでしょうか?

実は、これは大きな間違いと言えます。

実際には専門知識と人間力を兼ね備えた「専門家監事」でなければ、管理会社の利益相反を見抜き、適切な是正措置をおこなうことはむずかしいものです。

組合員の中から監事を選任したとして、素人の監事が、管理のプロである管理会社と対等に渡り合うには、よほど、しっかりした人物でなければ不可能と言えるでしょう。

監事の監査機能が不十分なら、最悪、大切な修繕積立金が知らない間に消えてゆく、その果てに管理会社から見放され、マンションがスラム化してしまう。そんな事態に陥る可能性もあり得るかもしれません。

そこで、今回は、6月4日に東京ビッグサイトで開催された「マンション管理組合サポート展」での貴重なセミナーをご紹介します。

講師は、一般社団法人マンション外部監事協会理事で、マンション管理士の丸山肇先生です。

丸山先生は、株式会社リクルートで住宅情報北海道版編集長を務められた後、金融機関を経て大手マンション管理会社で工事営業部の立ち上げから、フロント採用部長、管理企画部長、東京支社長、受託営業部長などの要職を歴任され、まさに管理業界の内情を知り尽くしたマンション管理の専門家です。

現在は「あしたのマンションのために」をモットーに、コラム発信や講演活動のほか、行政やNPO活動の支援を行い、高経年問題やマンション防災、外部専門家監事のあり方について研究、発信されています。

セミナーのタイトルは「専門家監事がマンション管理の変革の鍵になるとは」です。

なぜ今、専門家監事がマンション管理の生命線となっているのか。どのようにして信頼できる専門家監事を見つければよいのか。これらの疑問に対する答えが、このセミナーに詰まっています。

それでは、マンションの未来を左右する重要なセミナーをご覧ください。

動画

 

いかがでしたでしょうか。丸山先生のお話から、「監事さえいれば安心」という思い込みが、いかに危険か、そして外部管理者方式において、なぜ専門家監事がマンションの命運を握る「生命線」となるのか、よくご理解いただけたのではないでしょうか。

特に印象的だったのは、管理会社が管理者になるケースでは、専門家監事が利益相反を見抜く専門的な知識と経験があること、そして対等に渡り合えるだけの人間力が必要という点です。すべてを管理者である管理会社にお任せになってしまえば、管理組合の大切な修繕積立金が無駄に使われる。

また最悪の場合、マンションの居住価値が損なわれてしまうこともあり得るということです。

単に監事を置くだけでは全く意味がありません。管理会社のプロと対等に渡り合える高度な知識と人間力を兼ね備えた専門家監事こそが、皆さんのマンションをスラム化から守る最後の砦なのです。

もちろん、なかには住民に寄り添う素晴らしい管理者ぶりを発揮される管理会社もあるでしょう。

しかし、性善説でうまく収まる訳はなく、管理組合自体が確実な統治機能を有していなければ、住民の利益が置き去りにされてしまう可能性があるということです。

高齢化による理事の成り手不足などで外部管理者方式への潜在的ニーズは高まっています。だからこそ、専門家監事の育成と普及が急務となるのです。

もし、皆さんのマンションが外部管理者方式を検討されている、または既に導入されているなら、ぜひ監事の在り方を見直してください。

今回ご講演いただいた丸山先生が所属する一般社団法人マンション外部監事協会は、中山孝二理事長のもと、この4月に設立されたばかりの新しい組織です。

専門家監事の育成と紹介を通じて、マンション管理の健全化を目指しています。

協会への問い合わせ方法ですが、現在ホームページやメールアドレス、電話番号を整備中で、2カ月以内には正式な連絡先が決定予定です。

詳細が決まり次第、このホームページでもお知らせいたします。

急を要するご相談がある場合は、中山理事長のメールアドレス
nakayama@chofumankan.com
に直接メールしてください。

また配管保全センターにご連絡いただければ、私から協会にお繋ぎいたします。

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