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マンションの配管 実際の寿命と交換時期
2025年1月28日
この記事のカテゴリー :
配管に関する知識
築25年以上のマンションにお住まいの方にとって、「配管をいつ交換すればいいのか?」「全て交換しなくてはいけないのか?」など配管の交換が頭を悩ませる大きな課題になっています。 今回の投稿記事では、マンションの屋内の共用部・専有部の給水管・給湯管・排水管それぞれの実際の寿命と交換時期の目安を、わかりやすく解説していきます。 また、理想の取替え時期がわかったとしても、修繕積立金が不足している場合や専有部の配管更新を管理組合主導で行う場合は、理想通りに取り替えられないことのほうが多いかもしれません。 そういった状況の中で、管理組合は現実的な対応としてどのようにすればいいのかについてもお話しますので、ぜひ最後までご覧いただき、大切なマンションの管理計画にお役立てください!
屋内の配管の種類
まず、マンション屋内にどういった配管があるのか、イメージをイラストに表しました。 まず、共用部には給水管、排水管があります。マンション全体でお湯を沸かすセントラルシステムを採用している場合は、共用部に給湯管があることもあります。 そして、専有部には、給水・給湯・排水管があります。 特に排水管は、共用部、専有部とも様々な材質の配管が使われています。
共用部・専有部の配管種別と実際の寿命
それでは、マンション屋内の配管の種類ごとに、実際の寿命についてお話しします。 今回お伝えする「寿命」とは、一般的に漏水し始める時期を指しています。 同じ材質でもマンションごとに状況はもちろん異なりますが、参考にしていただければと思います。 それぞれの配管の目安としての漏水し始める時期を表にまとめました。 右の列には、備考として特徴や注意点を記載しています。
理想の取替え優先順位
それでは、これらの配管を取替えていくには、どれを優先して変えていけばいいでしょうか。 修繕積立金が潤沢にあり、管理組合主導で専有部の配管も更新できる場合、以下の優先順位で進めるのが理想的です。 1. ②共用部給水管(各世帯の水道メーターまわり) 2. ⑧専有部給湯管とルートがほとんど同じ⑦専有部給水管(ライニング鋼管) → ※専有部排水管が⑨鋳鉄管や⑩白ガス管の場合は一緒に交換すると効率的です。 3. ⑤共用部排水管(白ガス管)(通気管であれば汚水・雑排水管と同時期) 4. ①共用部給水管立管 5. ④共用部排水管の鋳鉄管横主管 6. ③共用部排水管の鋳鉄管立管 7. 塩ビ管系は漏水リスクが1~6より低いため、高圧洗浄による破損に注意しつつ、洗浄を必要最低限行っていれば、部分補修で補える可能性が高い 最近の配管の材質は耐久性が高いので、1度取替えてしまえば、2度目の交換を気にすることなく築80年以上問題なく利用できる可能性が高いと思われます。 よって、上記順番に基づくのであれば、特に交換が早すぎるということはなく、劣化状況をわざわざ診断する必要は、あまりないと考えています。 なお、昨今の部材の値上がり、人手不足による人件費の高騰の影響で、5年後には工事費が50%程度値上がりするといったことは、ありえないとは言い切れなくなってきています。 資金の余裕があれば早めに取替えたほうが割安で取り替えられるということ、今後の長期修繕計画の作成の際もそれなりの余裕をもって考えなくてはいけなくなってきているというのは、重要なポイントです。
修繕積立金の実態を考慮した対応策
理想の優先順位に従って交換できるのであれば、特に考えることはないのですが、実際には修繕積立金が足りない、もしくは管理組合としては、専有部の配管交換には手を出せないので、区分所有者に呼び掛けて個別に取替えてもらうしかないというのが現実です。 そこで、その場合の対応策を簡単にご紹介します。 例えば10年以内に建て替えを予定している場合、配管を「だましだまし運用」するというのも一つの選択肢です。 「だましだまし」というのは、多少漏水しても、対症療法的に漏水した箇所だけ直していくという方法です。 あまりに漏水が頻発してしまうと、最近では階下への損害賠償に保険が使えないこともありますので、そのあたりは要注意ではあります。
専有部の取り扱い
一方、まだまだ30年以上住み続ける予定であれば、多少無理をしてでも、優先順位に従って、配管の一斉更新を検討するべきかと考えます。 ただ、そうはいっても、優先度の高い専有部の取替えを管理組合主導で実施するのは、困難という場合は、管理組合でガイドラインを作成して、各区分所有者がリフォーム時に組合指定の配管に全て取り替えるよう、周知徹底していくことをお勧めします。 このあたりは、「
リフォーム時における専有部の配管取替えガイドライン 理事交代後も確実に運用される仕組み作りのコツ
」という投稿記事をアップしていますので、ご参考にしてみてください。
部分補修と延命処置
積立金不足から、優先順位に基づいた配管の全更新が難しい場合は、全更新ではなく、漏水リスクが高い配管の部分補修を行うことも選択肢となってきます。 その場合は、給水管・排水管の漏水リスクを抑えることが期待できる水処理システムを活用することも有効です。 このあたりは、これらの投稿記事をご参考にしてみてください。
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高圧洗浄の場合、洗浄されない部分があったり、排水管が損傷するリスクもあるので、配管に優しいムース洗浄を選ぶことも有効と考えます。このあたりは、こちらの投稿記事をご参考にしてみてください。
いかがでしたでしょうか? 配管保全センターでは、分譲マンションの理事長さんや理事さん、1棟賃貸マンションオーナーさんに向けて、あと何年住み続けるのか、配管の材質は何か、予算の状況はどうかといったことを総合的に判断して、最適な保全方針を無料にてご提案しております。 ご興味のある方は、お気軽に
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