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アパート・マンション経営者さまへ 《入居者の居住期間》 平均6年なら配管は取替えたほうが得?
2023年3月10日
この記事のカテゴリー :
修繕積立金・専有部の取り扱い
アパート・マンション経営をされているオーナーさんにとって、築30年くらい経った物件では、ところどころ水漏れする部屋が出てきたりして、配管の修繕の問題が出てきているのではないかと思います。修繕費用は、利回りにも影響するので、配管の保全をどの程度まで行うべきかは、悩みのタネですよね。 配管を取替えたほうがいいと思っていても、入居者がいる状態で、部屋の中の配管を全て取替えるのは、入居者にも迷惑をかけますし内装復旧費用も含めると、かなり高額になります。 また、将来的には売却するかもしれない物件ならば、果たしてお金をかけて、配管を取替えるのは、得なのかどうかよくわからないとお悩みの1棟オーナーさんは、とても多いのではないでしょうか。 グラフ①は公益財団法人日本賃貸住宅管理協会の日管協総合研究所が開示している平均居住期間です。入居者が高齢者の場合は、6年以上の居住が6割以上ですが、学生や一般単身、法人、外国人では9割以上が6年以内に退去しています。一般ファミリーでも9割近くが、6年以内に退去するということがわかります。
グラフ①
ということで、ほとんどの入居者の平均居住期間が6年だということを念頭に置くと、給湯管が銅管のアパート・マンションでは、配管は入居者の退去時に取替えるほうが、実質利回りがよくなることが多いと言えます。 今回は配管の取替えを行う際の2つの異なる方針で、どちらが得になりやすいかをお話しますので、ぜひ最後までご覧ください。
動画
①漏水時に配管を修繕する場合
まず、1つ目のケースとして、部屋の中の配管は、基本的には一切、何も手を付けず、漏水が起こってしまったタイミングで、漏水が起きた箇所だけ修繕するという方法を取った場合を考えてみましょう。
漏水が起きない限り、修繕費用がかからないので、実質利回りはかなり高くなります。 ただ、築30年以上のマンションでは、分譲マンションでもほとんどが給湯管には銅管が使われているので、給湯管からの漏水が多発しています。 あまりにも漏水が多発すると、保険が適用されなくなったり、保険の更新を拒否されて加入自体が解除されるリスクも高まります。 オーナーには漏水のたびに緊急対応が迫られますし、修繕費用も緊急を要するために、業者の言い値になりやすいと言えます。 また、漏水が起きた部屋と階下で水漏れなどの被害を受けた部屋の入居者は、修繕されるまで、日常生活での不便を強いられることになります。 場合によっては、漏水により入居者のパソコンのデータや思い出のものが壊れてしまったりすると、慰謝料の支払い等で思わぬ裁判となり長引くような事態となることもあります。 最近では、アパート・マンション経営で物件を購入する際に、配管が取替えられているか否かを厳しくチェックする投資家が多くなっています。売却する際にも、部屋の中の配管の大部分が取替えられていない場合、買い手側から配管の修繕費用分の値下げを要求されたり、言い値で売らざるを得なくなる可能性も高くなります。 配管の修繕費用を要求される場合は、次の②で説明する費用よりもかなり高めの修繕費用になり、結果的に適正価格で売ることができずに、買い叩かれる可能性が高くなると言わざるを得ません。
②入居者の退去時に順次、配管を取替える場合
次に、2つ目のケースとして、入居者の退去時に順次、部屋の配管を取替える場合を考えてみます。 漏水に備えて、全ての部屋の配管を取替えるとなると、入居者がいる場合は、入居者の協力も必要となり、床やクロスをはがして配管を取替えてから内装復旧させるなど、かなりの修繕費用が必要となります。
これが入居者の退去時であれば、部屋に家財はなく、新しい入居者を獲得するために床やクロスを貼り換えることも多いので、スムーズに配管が取替えられて、内装復旧費用が別途かかることもありません。入居中に取替える場合と比べて、配管の取替え費用は50%程度、場合によってはそれ以下になることもあり得るでしょう。ちなみに配管保全センターの提携会社の場合は、1都3県であれば、日程は1日で70%程度割安の15~25万円程度で取り替えられることも多いです。 また、退去時に取替えておけば、漏水リスクの高い給湯管からの漏水事故を回避できる可能性が高くなり、オーナー、入居者ともに漏水時の負荷を回避できるでしょう。 なお、物件売却の際には、全ての部屋の配管が取替えられているのであれば、買い手は安心して購入を検討でき、適正価格で売却できる可能性も高くなります。
さきほどのグラフ①の統計データをもとに考えると、入居者の平均居住期間が6年なので、6年かければ、かなり多くの部屋の配管を割安で取り替えられることになります。 そして、売却する際に、配管を取替えていない部屋が若干残っているのであれば、売却前に入居者の了承を得て取替えるか、取替えていない部屋の修繕費用については、買い手オーナーと交渉するということもできるでしょう。事前に方針を決めて取り組むことで、実質利回りなどの総合的な収支を改善することになると考えます。 また、売却せずに長期間保有する場合でも、長く保有するほど、漏水リスクが高まります。給湯管が銅管の場合は、入居者の退去時に給水管とあわせて取替え、また排水管が錆びやすい材質の場合は、排水管もあわせて退去時に順次、取替えるほうが実質利回りは有利になると考えます。
取替える範囲について
なお、専有部内の配管を取替える際、各戸のパイプシャフト内の水道メーターから先の配管もあわせて取替えることをお勧めします。 パイプシャフト内の配管は、異種金属接触腐食による漏水が起こりやすいのですが、漏水が起きると、パイプシャフト内だけでなく、専有部内でも漏水が起こる可能性が高まります。
なぜかというと、パイプシャフトの下のコンクリートには、電線や配管が埋まっていて、水道メーターまわりで漏水すると、それらの電線や配管とコンクリートの隙間を伝って、専有部内に水が浸み込んで漏水してしまうからです。 いかがでしたでしょうか。参考になりましたでしょうか。入居者の退去のタイミングに合わせて、専有部内の配管を取り替えるのは、とてもリーズナブルで安心でき、資産価値も下げずに、かえって高めることに繋がることがご理解いただけましたでしょうか。入居者の退去時の配管取替えにご興味のある1棟オーナーさんは、こちらの配管保全センターのホームページのメールかお電話にてお気軽にご連絡ください。
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