2022年8月9日
この記事のカテゴリー : 受水槽の保全・直結化

もともと受水槽や高架水槽がある場合は、タンクに貯水できるので、ゆっくり給水すればよく、引込管の口径は細いことが多いのですが、直結式ではタンクがないので、引込管の口径を太いものに交換する必要が生じる場合が多いといえます。
今回の投稿記事では、給水管を直結式にできそうかどうか?を管理会社等に頼らずに、管理組合が、ある程度、自分たちで判断できるように必要な情報をお話しますので、ぜひ最後までご覧ください。
例えば、築20年程度でワンルームが多い20世帯であれば、1世帯あたり1名と仮定すると1名×20世帯で20名程度ですね。
築40年程度で、3LDKが多い25世帯であれば、1世帯あたり3名と仮定すると3名×25世帯で75名程度ということになります。
Pの0.36乗、Pの0.51乗といった計算は、エクセルや携帯の計算機のアプリで簡単に算出できます。
Pが20名であれば、26×20の0.36乗で、76ℓ/分
Pが75名であれば、15.2×75の0.51乗で、137ℓ/分
となります。なお、この計算式も市区町村により異なります。
例えば、瞬間最大使用水量が76ℓ/分であれば水道局の本管からマンションへの引込管の口径の目安は30A、瞬間最大使用水量が137ℓ/分であれば40Aになりそうということがわかります。
これは、あくまで目安ですので、最終的には各市区町村の水道局の指定工事店を通してポンプメーカーに計算してもらう必要がありますが、この方法で管理会社等にお金を払うことなく無料で、水道局の本管からマンションへの引込管の口径の目安を把握することができます。
さきほどの計算で、直結化後の引込管が30Aになりそうだということがわかれば、水道局の本管は50A以上である必要があります。
直結化後の引込管が40Aになりそうであれば、水道局の本管は75A以上である必要があります。
ということで、まず、引込管の口径の目安を調べて、次に、水道局に本管の口径を聞けば、直結化できそうかどうかをある程度、把握することが可能となります。
なお、地域によっては、2ランク以下ではなく本管の口径の半分以下でなくてはいけないといったルールのところもあるので、詳細は該当する地域の水道局にご確認ください。
ポンプを使わない直結直圧式にできそうかどうかを確認するには、ほとんどのエリアでは、水道局の本管からマンションに引き込む配管、いわゆる引込管内の水圧を、水道局に測定してもらう必要があります。
水道局への水圧測定の申請も、管理会社等に依頼すると申請費用を請求される可能性がありますが、管理組合自身で行えば無料ですみます。ほとんどの地域で管理組合で申請できるはずです。
