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マンションで水あふれを起こす人 排水管を詰まらせる危険な習慣5つ

2026年7月30日
この記事のカテゴリー : 排水管の保全

「急に水の流れが悪くなった」。マンションにお住まいの方から、毎月のようにこうしたご相談をいただきます。

ですが、その原因の多くは、特別なことではありません。ごく普通に、キッチンやトイレでの毎日の「流し方」にあります。

しかも、築年数の経ったマンションほど、気づかないうちに静かに詰まりが進行していきます。

今回は、マンションで排水管を詰まらせてしまう方に共通する「危険な流し方」を、ワースト5としてお伝えします。

ご自宅が当てはまっていないか、ワースト1位まで、ぜひ最後までご覧ください。

動画

 

ランキングの基準

ランキングに入る前に、どういった基準で順位をつけたかについてお伝えしておきます。ものさしは2つです。

1つは「やってしまいがちかどうか」、いわゆる「あるある度」です。もう1つは「詰まったときにどれだけ大変か」という深刻度です。

この2つを掛け合わせて、順位をつけました。あくまで私の主観による順位ですので、目安としてご覧いただければと思います。

なお、おもちゃやお箸のように「これは詰まって当然」という異物は、当たり前すぎるので今回は外しています。

今回ご紹介するのは、「これくらいは大丈夫だろう」と、ついやってしまう習慣のほうです。それでは、第5位からご紹介します。

第5位|ディスポーザーへの卵の殻

第5位は、キッチンにディスポーザーがついているお宅に限った話です。ついていない方は、「4位から本番」と思ってお聞きください。

生ゴミを砕いて流せるディスポーザーは、とても便利なものです。ですが、何でも入れてよいわけではありません。

特に気をつけたいのが、卵の殻です。卵の殻は、主成分が炭酸カルシウムで、水よりも重い性質があります。

そのため、キッチンの排水では、流し切れないことが多いのです。高圧洗浄をしても流れきらず、配管の底に溜まっていきます。

そして、この溜まった卵の殻が、一緒に流れてくる食べカスをせき止めてしまい、詰まりの原因になります。

なお、ディスポーザーが標準として付いていないマンションで、住民の一人が許可もなくディスポーザーを後から取り付けて、流してはいけないものを流し続けた場合、他の住民も被害を被る可能性があります。

その住民が属する共用部排水管の系統では、最終的に各世帯の排水が集まる「横主管」が詰まりやすくなるからです。

実際に、こうしたケースでのトラブルの相談も配管保全センターには来ています。

第4位|トイレでの勘違い節水

第4位は、こうすれば節水できるだろうと思ってやっているトイレの勘違い節水です。

まず、節水型トイレではない、古いタイプのトイレです。

タンクの中にペットボトルを入れて水量を減らす方法をされている方も多いかもしれません。

これは、水の量が足りずに流し切れないというリスクが出てきます。

また、ペットボトルがタンク内の部品に当たって、故障の原因になったりする可能性もあります。

次は、最近の節水トイレに関する勘違い節水です。節水トイレはもともと少ない水で流すように作られています。

そのため、トイレットペーパーを一度にたくさん流すと、水の量が足りずにトイレットペーパーを流し切れず、途中でトイレットペーパーが残ってしまうことがあります。

多くの場合、トイレの排水管は立管までの距離が比較的短い(数十センチから1メートルほど)ものですが、部屋の間取りによっては、トイレから何メートルも先に立管があるケースがあります。その場合は、特に詰まりやすくなりますので注意が必要です。

第3位|「熱湯」が、配管を変形させる

第3位は、熱湯です。「キッチンの排水溝に熱いお湯を流してはいけない」と、なんとなく聞いたことのある方もいらっしゃるかもしれません。

ですが、「なぜいけないのか」「どうなってしまうのか」まで知っている方は、意外と少ないものです。

やってしまいがちなのが、カップ焼きそばの湯切りや、パスタ・そうめんをゆでたあとのお湯を、熱いままシンクに流すことです。

マンションの各家庭の排水管は、樹脂でできた「塩ビ管」が主流です。

この塩ビ管は、およそ60度を超えるとやわらかくなり始め、熱湯を繰り返し流すと変形してしまうことがあります。麺類をゆでた後のお湯は100度近くありますから、そのまま流すのは、かなり危険な行為といえます。

一度歪んでしまった管は、元には戻りません。こうなると「詰まりを取れば直る」という話ではなく、配管そのものの取り替えが必要になってしまいます。

熱湯は、少し冷ましてから、あるいは水を流しながら捨てる。それだけで防ぐことができます。

第2位|「流せる」と書いてあっても、油断は禁物

第2位は、水に溶けないものをトイレに流してしまうことです。これは、該当する方が少なくないのではないでしょうか。

まず、ティッシュペーパー。「紙だから流せるだろう」と思いがちですが、ティッシュはトイレットペーパーとは別物です。

濡れてもほぐれにくいように加工されているため、流しても水に溶けずに残ってしまいます。

次に、「トイレに流せる」と書かれた掃除シートや、猫・犬用のトイレ砂です。

表示どおり少量ずつなら流せる商品も多いのですが、マンションでは詰まりのご相談が実際に少なくありません。

特に節水トイレでは避けたほうが安心です。迷ったら、流さずにゴミ箱に捨てるのが安心です。

節水トイレに切替えた後の詰まりのご相談では、これらが原因だったということが多いです。

第1位|毎日の「油と残り汁」

そして第1位は、毎日のキッチンで流してしまう、油と残り汁です。

「油なんて、捨てるわけがない」と思われている方も、多いかと思います。

でも、知らず知らずのうちに、流してしまっていることはよくあります。

お皿に残ったわずかな油。カップ麺の残り汁。お鍋の残り汁。

「これくらいは問題ないだろう」と、毎日シンクに流しているもの。これが積み重なることで、実は詰まりの大きな原因になります。

たとえばカップ麺ですね。食べ終わった残り汁には、油がしっかり溶け込んでいます。

この残り汁を、そのまま置いておくと、白い脂が固まって浮いてきます。これと同じことが、ご家庭の排水管の中でも起きているのです。

冷えて固まった油が、少しずつ管の内側にこびりついていきます。

ご自分では気をつけていらっしゃったとしても、お子さんたちが気にせずに捨ててしまっている、ということもあります。

さらに、三角コーナーや排水口に水切りネットをかけていないご家庭では、より深刻になります。

こうしたご家庭は、一人暮らしを始めたばかりの若い方や、生活スタイルや慣習が異なる方、賃貸にお住まいの方などに多い傾向もあります。

三角コーナーや排水口に水切りネットをかけていないと、お茶碗に残ったお米の粒や、細かい食べカス、コーヒーの出がらし(粉)といったものも、そのまま流れていってしまいます。これらが油と混ざり合って堆積し、さらに詰まりやすくなります。

対策としては、お皿やお鍋の油は、洗う前にキッチンペーパーでサッと拭き取る。三角コーナーや排水口には、必ず水切りネットをかける。

これらの毎日のほんのひと手間が、十年後、二十年後の配管の状態を、大きく変えていきます。

それでも、油は少しずつ配管内に蓄積して固着していく可能性がありますので、毎年とは言わないまでも、適切な高圧洗浄やムース洗浄等の保全処置が必要かと考えます。

まとめ

マンションで排水管を詰まらせてしまう方の共通点は、「これくらいは大丈夫」という、毎日の油断です。

どれか一つでも心当たりがあれば、今日からやめるだけで、リスクはぐっと下がります。

ただし、もし詰まってしまうと、被害は詰まった場所だけにとどまらなくなることもあります。

たとえば、マンションによっては、イメージ図のように、排水管の立管が1本だけのところもあります。

こういったマンションの立管の近くで、キッチンから流れた油やトイレからの紙類で深刻な詰まりを起こしていたとします。

こういった場合、行き場を失った水は、いちばん水位の低いところ、すなわち洗濯機の洗濯パンや浴室の床から、あふれ出してきます。

最悪の場合、あふれた水が階下のお宅にまで漏れて、大きな漏水事故につながります。

キッチンやトイレでのちょっとした油断が、階下への賠償問題にまで発展しかねないということです。

また、今回は結果的にキッチンやトイレだけを取り扱いましたが、お風呂、洗面台、洗濯機での排水の流し方についても注意が必要ではあります。

いかがでしたでしょうか。今回の内容が、あなたのマンションの排水管を長く元気に保つヒントになれば幸いです。

配管保全センターでは、配管の材質や、修繕積立金の状況、あと何年住み続けるかといったことまで含めて総合的に判断し、マンション全体での配管の保全方針を、無料でご提案しています。気になることがあれば、お気軽にお問い合わせください。

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