それでは、これらの問題点を解決すべく、どのように日程調整をしていけば工事費用を削減していけるのかをお話します。
日程調整を行うのに工事費の1~3割程度の手数料が、余計にかからないのであれば、管理会社に依頼してもよろしいかと考えます。
そういった手数料が余計にかかりそうなのであれば、管理組合は日程調整をすることができる施工会社と直接契約すれば、工事費の1~3割程度といった多額の手数料分の費用を削減できると言えます。さきほども述べましたが、施工業者も日程調整のための費用を見積もりに加えるでしょうけれど、工事費用の1~3割といった金額にはならないと考えられます。
その際、
① 管理組合で居住者名簿を持っていなければ、個人情報保護法に基づき、管理会社に名簿を開示してもらう手順を踏みます。
② 施工業者は、事前調査を実施する希望日程を確認するためのアンケート用紙を作成します。アンケート用紙には、工事にあたって日程調整を行うために「施工業者が組合員や入居者に直接コンタクトする」ことを了承してもらうサイン欄を設けておきます。
③ 管理組合がそのアンケート用紙を居住者に配布後、居住者の承諾済みのサインの入ったアンケート用紙を回収します。アンケート用紙をどうしても回収できない世帯がある場合は、管理組合もしくは管理会社がコンタクトを取り続ける必要があります。
④ その後、施工業者が具体的な日程調整を行います。
管理組合主導で直接施工業者と契約しようとするのであれば、施工業者の選定条件として、日程調整もできることとして相見積もりを取ればよろしいかと考えます。